インドネシアの人々にビジネスメールを書く時、特に相手とまだ知り合っていない状態だったり、初めてeメールを送る時には、eメールの始めの文章をどうやって書いたらいいのか、困惑するかもしれません。

相手が日本人で、日本語の文章を書くのであれば、まず最初に時候の挨拶をしてから自己紹介をし、それから用件を切り出すといった方法が基本だと思います。

ですがご心配なく。インドネシアでのビジネスメールの場合も、基本的には日本語で文章を書く時と同じ方法で問題ありません。ですので、日本語の文章を先に想像しながら、その言葉をインドネシア語に翻訳するという形で大丈夫ですし、それで相手に失礼だということはありません。

とは言っても、書き出しの時候の挨拶の言葉は当然日本語とは異なりますし、独特の言い回しもありますので、頻繁に使われるインドネシア語の書き出しは、そのまま覚えてしまいましょう。

正しいビジネスメールの書き出し

ビジネスメールを書く時には、挨拶の書き出しを使うことが基本で、これは私たちが普段、他人の家に上がるときに挨拶を先にすることと同じく相手に対する礼儀です。

そこでインドネシア語のビジネスメールには、下記にあげる書き出しを使うようにしましょう。

アッサラーム・アライクンAssalamu’alaykum

インドネシアの人々の約7割はイスラム教を信仰していますが、この言葉はそのイスラム教徒の人々の間で一番良く交わされる挨拶で、朝昼晩の時間に関わらず、いつでもこの同じ表現で問題ありません。

ただし、イスラム教徒ではない日本人は通常は使わない表現ですので、実際には使わずに覚えておくだけで良いです。

敬意を表しますDengan hormat

オーソドックスなインドネシア語の書き出しで、相手と対等な関係にある場合に使いましょう。

最も敬意を表するYang terhormat

こちらもオーソドックスな表現ですが、相手を特に敬う場合に使いましょう。

私たちが敬意を表するYang kami hormati

こちらもオーソドックスな表現で、個人同士ではなく、会社対会社の関係の場合に使うようにしましょう。

語尾にBapak(男性への尊称), Ibu(女性への尊称), Saudara(男性用あなた), dan Saudari(女性用あなた) + 名前. 例 :最も敬意を表するSholeh様 ( Yang terhormat Bapak Sholeh)。

もし相手の名前がまだわからない場合には,あえて相手の名前は書かずに、「最も敬意を表する(相手が男性か女性かわからない、もしくは判断に困る場合)」 “Yang terhormat Bapak/Ibu”または、「関係者各位の皆様」“Kepada pihak yang berkepentingan”.とだけ書きましょう。

それからインドネシアのビジネスメールの書き出しでは、英語の表現もよく使われるので、以下にその例文をあげます。

  • 親愛なる:Dear Sir/Madam
  • 関係者の皆様:To whom it may concern
  • 親愛なる:Dear Mr/Ms Jones

気をつけなければいけないこと

ビジネスメールの書き出しでは、いくつか注意しなければいけないことがあり、「ハロー」“Halo”や「ハーイ」 “Hai”などのフォーマルでない表現は使わないように注意しましょう。

自己紹介 (eメールを送る)/感謝を述べる (相手からのeメールに返信する)

ビジネスメールでは、書き出しの文章の次に、自己紹介の文章を続けます。これはeメールの受け手が、あなたが一体誰で、どういった用件があるのかを知るために重要なことです。

まして相手が、新規の顧客、人事担当の部長や政府関係の人間で、まだあなたが会ったことがない人であれば尚更です。

ビジネスメールで自己紹介をするための例文を下記にあげます。

求人募集のための自己紹介をする場合:

「私の名前はMuhammad Sholehと申します。私は今回、Emailkerja社でSEOのスペシャリスト として応募させて頂くために、eメールをお送りさせていただきました」  

“Nama saya Muhammad Sholeh. Saya mengirimkan email ini dengan maksud untuk melamar pekerjaan sebagai SEO Specialist di Emailkerja.”

業務提携を目的としたビジネスメールを送る場合:

「どうも初めまして。私はKirim Email Indonesia社に勤めております、Muhammad Sholehと申します。私は今回、将来において御社と共に業務提携を行うことができればと思い、弊社の概要と業務内容をまとめた資料をお送りさせて頂きました」

“Perkenalkan, nama saya Muhammad Sholeh dari PT.  Kirim Email Indonesia. Melalui email ini saya ingin mengirimkan company profile dan portofolio perusahaan kami sebagai bahan pertimbangan Anda agar dapat bekerja sama dengan kami.”

上記の例文は、ビジネスメールで自己紹介をしている文章ですが、逆に相手からビジネスメールを先に受信することもあり、その場合には相手に対して、感謝の言葉を書いて返事を送らなければいけません。以下がその例です。

「Muhammad Sholeh 様 この度は、求人募集のためにeメールを送って頂きどうもありがとうございます」

“Terima kasih Bapak Muhammad Sholeh atas email lamaran kerja yang Anda ajukan”.

「Muhammad Sholeh様 この度は、御社の概要と業務内容をまとめた資料をお送り頂きまして、ありがとうございます」

“Terima kasih Bapak Muhammad Sholeh sudah mengirimkan company profile dan portofilio perusahaan Anda”.

例文を交えて紹介します!インドネシア人向けのビジネスメールの書き出しとは

今回はビジネスメールの書き出しの定型文をご紹介させて頂きましたが、慣れるまでは変に珍しい書き出しを相手に送ろうとせずに、忠実に今回ご紹介させて頂いた例文をそのまま使用すれば良いと思います。

そうしていくうちに自然と、相手から受け取ったビジネスメールの中で、新しい書き出しや表現を見つけることができるので、その時にはどんな意味なのかをきちんと理解した上で、問題なければ実際にその新しい書き出しや表現を使うようにしましょう。

また今回ご紹介させて頂いた通り、インドネシア語にどうしても自信がなかったり、不安があるのであれば、英語の表現を使っておけば、相手とのミスコミニケーションを防ぐことができますし、無難です。

相手の業種や立場によっても使われる言葉や表現が様々なので、そこに注目すると非常に興味深くて面白いので、まずは相手が実際にどんな表現を使っているのかをよく注意してみましょう。

相手の書き出しや表現を上手く吸収して、あなた自身の言葉に上手く置き換えることができるようになれば、自信を持ってインドネシアの人々に向けて、ビジネスメールを送ることができるようになります。