インドネシアは目覚ましい経済発展を遂げています。

しかし、数年で経済発展を遂げたわけではありません。実は経済発展をするような土台があって最近のような経済発展をしています。きちんとした政策や戦略の上で成り立っているのです。 しかし、インドネシアの歴史や政治を知らなければどうして発展したのかわかりませんよね。

そこで今回は、インドネシアの経済発展について知りたい方に向けて、インドネシアがどうして経済発展をしたのか詳しく解説します。

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インドネシアが経済発展した理由

インドネシアが経済発展した理由を以下のような視点から見てみましょう。

  • 資源から見たポテンシャル
  • 経済政策

それでは詳しく見てみましょう。

資源から見たポテンシャル

インドネシアは経済発展をするような資源のポテンシャルがあります。具体的には以下の通りです。

  • 人口の多さ
  • エネルギー資源の多さ

人口の多さ

インドネシアは人口が多いです。

世界銀行によると、2021年のインドネシアの人口は2.738億人で日本の人口は1.257億なので、日本の2倍の人口を抱えています。 さらに単純に人口が多いだけではなく、若い労働力が豊富です。

人口ピラミッドは日本のように逆三角形になっておらず、山のような形になっています。若い人口が多いと働く人も多くなるので、働き手を動かして経済を回せます。 たとえば、外国がインドネシアの若い労働力を使うために、現地に工場を設立して製品の製造を行います。

こうすれば、外資を呼び込んで雇用も生み出せる上に、海外との物や人の交流の促進も狙えるので経済発展が見込めます。

エネルギー資源の多さ

インドネシアは自然が雄大で、エネルギーを自ら作り出せます。

たとえば、石油や石炭といった従来のエネルギー資源はもちろんですが、太陽光や風力などの再生可能エネネルギーを作り出すポテンシャルもあります。 こうした資源を、資源のない国に輸出することで利益を上げられます。インドネシアから日本にも資源が輸出されていますね。

また、パーム油など日用品に加工される原料も豊富にあります。そのためインドネシアがなくてはならない存在になっているのです。 ちなみに、インドネシアは鉱物であるニッケルも生産していますが、ニッケルは電気自動車のバッテリーに必要です。

今後、世界では電気自動車の流れが進むので、ニッケルの需要も高まるでしょう。 インドネシアがなくてはならない存在になることに間違いないので、今後も成長を見込める要因のひとつとなっています。

経済政策

インドネシアの建国は1945年8月です。ここからどういった経済政策を取ってきたか、見てみましょう。

  • 1945年〜1968年:スカルノ大統領時代
  • 1968年〜1998年:スハルト大統領時代
  • 1998年〜現在:民主化以降の大統領たち

インドネシアは大統領制であり、大統領の経済政策が実体経済に色濃く反映されるため、大統領ごとにチェックしましょう。

1945年〜1968年:スカルノ大統領時代

インドネシアはスカルノを大統領として歩み始めます。

当時は、オランダや日本の支配から解放されて、貧困の色合いが強かったです。 そして、スカルノ大統領は「貧困からの脱却」をスローガンに経済政策を進めようとしますが、政治的な混乱がありうまくいきませんでした。

スカルノ大統領はその後、権力基盤を強めようとして独裁体制となりましたが、権力を維持できず混乱するだけでした。

1968年〜1998年:スハルト大統領時代

インドネシア経済が動くのは次期大統領となるスハルト時代です。

スハルトは1968年に大統領となり、「新秩序」と「開発」をスローガンにして経済を発展させようとします。 政策の一環として、アメリカや日本などの企業を誘致して積極的に外国資本を取り入れた結果インドネシアの生産性は向上して経済発展を遂げます。

また、1973年に石油ショックが起こり、中東の石油が滞ったことでインドネシアの石油の地位が向上しました。

1998年〜現在:民主化以降の大統領たち

1998年にアジア通貨危機が起こってスハルト政権が崩壊した後は、ハビビ、ワヒド、メガ ワティという大統領が数年で交代を繰り返します。

この時代はスハルト政権時代の方が経済状況が良好でした。 それから2005年にユドヨノが大統領に就任します。まずは治安を安定させたことで経済活動がしやすくなりました。そして海外からの投資を呼び込み、インフラ建設へ乗り出します。

そのおかげで経済も安定成長して、2010年には1人あたりGDPが3,000 ドルを超えました。 その後のジョコ大統領のもとでも、人材開発、インフラ開発継続、規制緩和など成長を加速させる経済政策が取られてインドネシアは成長を続けています。

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まとめ

今回はインドネシアが経済発展したきっかけをご紹介しました。

インドネシアはもともと、経済発展をするようなポテンシャルを人口、資源ともに抱えていました。 そして、政治のリーダーシップを発揮して計画的な経済政策を行ったことでインドネシア経済が発展したことがわかりますね。

ぜひ、参考にしてみてください。