インドネシアは日本と比べてものすごい勢いで経済発展をしています。

特にジャカルタの高層ビルは、メディアでも取り上げられることが多く、インドネシアに行ったことがない人からすると「そんなに発展していたのか」と驚くほどです。

しかし、その一方で新型コロナウイルスの流行など世界的に経済成長を妨げるイベントもあって、どの国も影響を受けています。

そこで今回は2022年のインドネシアの経済事情について詳しく解説します。

インドネシアへの進出前の課題紹介

2022年のインドネシアの経済

世界銀行によると、インドネシアの2022年の経済成長率は5.1%になる見込みです。

また、2022年のインドネシア経済の特徴としては、輸出と公的消費が経済成長を抱えていた従来から投資と民間消費による経済成長に移ってきたことです。 2021年は、世界経済の低迷の影響をどの国でも受けており、インドネシアも例外ではありませんでした。

これらの影響も2022年にピークアウトしてインドネシア経済も回復傾向にあります。 インドネシア経済を世界的なトレンドとあわせて以下の3つの観点から見てみましょう。

  • 新型コロナウイルス
  • インフレ
  • ロシアのウクライナ侵攻

順番に解説します。

新型コロナウイルスの影響

インドネシアでも新型コロナウイルスの影響を受けており、経済成長を妨げる要因にもなっていました。

特に2021年夏に流行したデルタ株は猛威を振るい、1日あたりの新規感染者数は5万5000人ほどにもなって多くの人が亡くなりました。 そのこともあり、ジャカルタやバリを中心に行動制限が出されて経済が停滞しました。

しかし、2022年からは人流抑制も比較的穏やかになってきており経済の回復も顕著です。 この裏では、中国などの顕著な輸出需要があり、インドネシアの資源も価格高騰で経済成長に貢献していました。

インドネシアのインフレ率

IMFによると、2022年のインドネシアのインフレ率は4.63%で2021年の1.56%と比べると、大きく伸びています。

たとえば、9月を見てみましょう。 インドネシア中央統計庁によると、2022年9月のインドネシアの消費者物価指数の上昇率は前年同月比5.95%でした。

 

また、コアインフレ率は前年同月比3.21%でした。 消費者物価指数とは、財やサービスの平均的な変動を数値かしたもので、コアインフレ率とは価格変動が大きい食品とエネルギーを除いたものです。

ちなみに、日本の場合は2022年9月でコアインフレ率は3.0%となっています。 インドネシアで物価が高騰した要因としては、ガソリンや輸送関連価格が上昇したことが挙げられます。

なぜ上昇したかというと、インドネシア政府が上昇を決定したからです。 それまで世界的なエネルギー高騰に対して、インドネシア政府は補助金を出していました。しかしながら補助金が膨らむのを懸念して引き上げの計画を発表しました。

その結果として物価が上がることになったのです。

その中でも物価高騰が顕著だったのが、輸送で前年同月比16.01%です。また、食品やタバコも7.91%など大きく伸びています。その一方で、情報や通信サービスなどは上昇が見られませんでした。

ロシアのウクライナ侵攻からの影響

インドネシアもロシアのウクライナ侵攻によって影響を受けており、インドネシアの対応が世界経済にも影響を与えました。

ロシアとウクライナは小麦の産地であり、世界の食糧の供給を行っています。しかし、戦争状態にある両国では、小麦の輸出が平常通りのようにできなくなりました。結果として世界的に食糧価格が上がることになりました。 インドネシアはこれに対応するために、パーム油と原材料の輸出禁止を行います。

パーム油は料理を行うのに必須であり、インドネシアの家計を助けるためにこの措置がなされました。 インドネシアはパーム油の輸出大国であり、2021年には世界第1位となっています。そのため、インドネシアからパーム油を輸入している国で混乱が起きました。

たとえば、インドです。 ちなみに2022年のG20はインドネシアで開催されており、ロシアによるウクライナ問題が議題に上がったほか、世界的な食糧危機に対して懸念点を話し合いました。

2023年のインドネシアの経済の見通し

インドネシア経済の見通しは、世界銀行よると経済成長率が5.3%程度になって2022年よりも好調になるといいます。 その原因としては、消費者の消費マインドが戻ってきたことや、隠れていた需要が解放されたこと、そして交易条件が改善されたことがあげられます。

一方で、経済金融開発研究所(Indef)のEko Listiyanto副所長は、中国や米国、そして欧州などインドネシアと貿易を行っている国の経済動向次第でインドネシア経済も左右される可能性があるので注意すべきだと表明しています。

ライセンス販売事業を行うのであればインドネシア!?

まとめ

今回は2022年インドネシアの経済事情について解説しました。

インドネシア経済は経済成長率が5%台と、日本より高い成長率を維持しています。しかし、新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻に伴うインフレが経済を痛めていました。 2023年はそのような問題点から脱却して再び経済成長できる兆しがあります。

ぜひ、この記事を参考にしてみてください。