インドネシアのビジネスは他国にはないような特徴があります。
しかし、インドネシアで実際に働いた経験がなければ、どういった特徴かよくわかりませんよね。
現地に行ったことがなければ、インドネシアのビジネスの独特さを理解しにくいのも事実です。
そこで今回は、「インドネシアのビジネスを把握する5つの特徴」というテーマで、インドネシアビジネスと特色について解説します。
インドネシアのビジネスを把握する5つの特徴
インドネシアのビジネスには以下のような特徴があります。
- インドネシア経済は華僑が支えている
- イスラム教徒が9割を占める
- 内需が大きくGDPを占めている
- 豊富な資源を生かしたビジネスが行われている
- インドネシア人の性格や感覚が独特
それでは順番に解説します。
①インドネシア経済は華僑が支えている
インドネシアの経済は華僑によって支えられています。 インドネシアにはさまざまな民族がいますが、その中で経済的な実験を握っているのが華僑です。 中国の明王朝(1368年〜1644年)の時代にインドネシアに中華系の人々がやってきたのがはじまりです。
また、最近でも中国大陸から中華系の人々が入ってきており、1980年代には小売業や大規模なビジネスを展開して富を築きました。 当時のインドネシア政府と関係を緊密にして、さまざまな分野の事業を行いました。
その結果大成功して、インドネシアビジネスにおける財閥というポジションはほぼ中華系になります。 巨大企業のグループはインドネシアに30社程度あり、超大企業の存在を無視してインドネシアビジネスは成り立ちません。
②イスラム教徒が9割を占める
インドネシアでは、9割の人がイスラム教を信仰しています。 そのため、イスラム教の教えに基づいた社会でできあがっており、日本の市場やビジネス環境と比較すると驚くようなことが待ち構えています。 この教えのことをハラルと言いますが、
たとえば、豚肉、さらには豚肉由来のゼラチンを食べることはできません。
また、お酒もNGなので、ワインや日本酒といった類のものは厳禁です。 そのため、現地で飲食店のビジネスを行う時や、現地の方と商談をする時などは、イスラム教徒が多いことを忘れてはいけません。
③内需が大きくGDPを占めている
インドネシアの経済は内需によって支えられており、GDPの6割を占めています。 内需中心の経済構造であるため、輸出が悪化すると経済が悪くなるといったことはありません。
また、内需を支える人口も増えており、2035年には3億人を超えると言われています。 ビジネスを行う場合であっても、このトレンドを抑えたビジネスが安定しています。 これからビジネスを行う場合であれば、インドネシアの内需に合わせてビジネスを考えてみるとよいかもしれません。
④豊富な資源を生かしたビジネスが行われている
インドネシアにはたくさんの資源が存在します。 インドネシアは島国のイメージが強いですが、実は国土面積が日本のおよそ5倍ほどです。 豊富な国土面積から、石油や天然ガス、石炭などのエネルギーを採掘しています。
また、鉱物の埋蔵量も豊富なことも魅力のひとつです。 豊富な資源と土地を生かして、インドネシアでも建設や農業といったビジネスが行われています。 また、インドネシア国外の商社やゼネコンといった分野が進出しており、資源ビジネスはインドネシアを語る上で欠かせなくなっています。
⑤インドネシア人の性格や感覚が独特
インドネシア人の性格や感覚は日本人と異なるので、ビジネスにも影響を及ぼしています。 ①から④はインドネシアビジネスや経済の全体的な特徴でしたが、こちらは現場レベルでの特徴です。
たとえば、インドネシア人は日本人に比べて時間を分刻みで守ることを重視しません。 納品であっても遅れることはよくあり、ミーティングでも30分程度遅刻する場合があります。 そのあたりの時間の感覚の違いを理解するべきでしょう。
また、インドネシアの人々は目標の設定が苦手だという傾向があります。 自分自身で目標を達成するために、どういった手段を取るのか、どういった期間で行うのかなど逆算する行為が苦手です。
そのため、無理にいきなり日本人と同じような目標設定のプロセスを求めるのではなく、現地の人の感覚に合わせたマネジメントなどが必要になります。
まとめ
今回は「インドネシアのビジネスを把握する5つの特徴」というテーマで解説しました。
- インドネシア経済は華僑が支えている
- イスラム教徒が9割を占める
- 内需が大きくGDPを占めている
- 豊富な資源を生かしたビジネスが行われている
- インドネシア人の性格や感覚が独特
インドネシアは華僑がビジネスの実権を握っています。 その一方で、イスラム教徒に基づく考え方やインドネシア人独特の感覚もビジネスに影響しています。 また、豊富な震源や大きな消費力を生かしたビジネスが成功しているのも特徴です。 ぜひ、参考に参考にしてみてください。