インドネシアでビジネスを行うためには、当然現地の銀行を利用して資金を運用しなければいけません。インドネシアは日本に比べると、金利が高いことで有名ですが、その金利やサービスなども銀行により様々です。国立銀行もあれば、私立銀行もたくさん存在しています。

2021年4月13日のアメリカのビジネス雑誌『フォーブス』に世界の優れた銀行という内容が発表されました。2020年以来世界は、グローバル経済に新型コロナウィルスのパンデミックの影響をもろに受けています。この世界の優れた銀行に対する調査は、フォーブスが世界28カ国、43,000人の読者に対して行った調査結果をまとめたもので、読者がそれぞれ選んだ銀行に対する様々な意見が寄せられています。

行われた調査の中では、おすすめの銀行についての質問や信用度、条件や規則、預金者へのサービス、デジタルサービスや資金運用への助言など、そして全体的な満足度についての結果が載せられています。今回はフォーブスが行った正式な調査結果に基づいて、インドネシアの10の優れた銀行をご紹介させて頂きます。

インドネシアの10の優れた銀行

DBS銀行 (有限DBS 銀行)

シンガポールに本社を有するこの銀行がフォーブスにより、インドネシアで最も優れた銀行に選ばれました。元々この銀行は、シンガポール有限発展銀行という名前で知られていました。

DBS銀行は本社がシンガポールにあり、支店をインドネシア、中国、インドと台湾に持っており、銀行員の数は2万9,000人を誇ります。

中央アジア銀行(BCA銀行)

BCA銀行は、1957年に誕生したインドネシアの私立銀行の一つです。

BCA銀行は、インドネシアで2番目に優れた銀行に選ばれ、BCA銀行はジャルーム・グループ(インドネシアで最大のタバコ会社の1つ)がその経営権を掌握しており、BCA銀行の筆頭株主として ハルトノ兄弟(R.ブディ・ハルトノとM.バンバン・ハルトノ)がおり、本社はジャカルタにあります。

また銀行員のサービスが懇切、丁寧で質が高いと言う評判は有名で、銀行員も2万4,941人を抱えています。

インドネシア・シャリア銀行(BSI銀行)

インドネシアのシャリア(イスラムの教義に基づく)銀行3つが統合して誕生したばかりの銀行が、インドネシアで3番目に優れている銀行に選ばれました。

BSI銀行は2021年2月に、インドネシアにある3つのシャリア銀行 、BRI銀行, マンディリ銀行 ,  BNI銀行 が1つに統合して銀行を作り、結果インドネシアで、資産価値が最も大きな銀行の1つになりました

。統合したことにより、インドネシア内だけではなく、海外にも進出することができるようになりました。その銀行員の人数は、2万人になります。

マンディリ銀行

インドネシアで4番目に優れた銀行には、マンディリ銀行が選ばれました。

ジャカルタに本社を置くこの銀行は、1998年10月2日に誕生し、現在インドネシアで最も、資産、貸し金と定期預金が大きな銀行と言われています。

マンディリ銀行が持つLivingというアプリは、預金者が簡単に取引を行えるように開発され、3万9,065人の銀行員を抱えています。

インドネシア国民銀行 (BRI銀行)

BRI銀行は、ごく身近な所から人里離れた村の奥まで、という理念を持っているため、インドネシアでは非常に有名な銀行です。2021年にフォーブスはインドネシアで5番目に優れた銀行にBRI銀行を選びました。

国が所有しているBRI銀行はこれまで順調に発展しており、モバイルバンキングを可能にしたアプリBRIMOも優れています。12万5,602人の銀行員をインドネシアと海外に抱えています。 

シティバンク

アメリカのニューヨークに本社を持つ、世界最大の銀行です。インドネシアも含めて、世界中の国々や大陸に支店があり、1812年にニューヨークで誕生した銀行です。

世界全土で15万8,759人の銀行員を抱えていますが、最近のニュースでは、インドネシアからの販売事業から手を引くと発表したようですが、真意はどうでしょうか

BCAシャリア銀行 

ジャルーム・グループはBCA銀行の他に、BCAシャリア銀行も所有して、インドネシアの多くの預金者獲得(イスラム教徒を中心に)を目指しており、インドネシアが世界最大のイスラム教徒が住む国だと言うことを知っておいた方がよいでしょう。

BCA シャリア銀行は、インドネシアで7番目に優れた銀行に選ばれ、525人の銀行員をインドネシア全土に持っています。 

HSBCホールディングス 

インドネシアのいくつかの州にまだ銀行を持っていないため、おそらくインドネシアの多くの人々は、この銀行の名前をあまり聞いたことがないかも知れません。

HSBC銀行は、イギリスのロンドンに本社を置く銀行で、この銀行がインドネシアで8番目に優れた銀行に選ばれました。1865年に香港で誕生したこの銀行は、 世界全体でみると22万6,059人の銀行員を抱えています。

インドネシア国家銀行 (BNI銀行)

インドネシアの国立銀行が、インドネシアで9番目に優れた銀行に選ばれました。

インドネシア全土に27,211人の銀行員を持つこの銀行はまた、若者専用の、若者積み立て、プランを扱っているなど、若者向けの銀行としても有名です。

CIMBニアガ銀行 

CIMBニアガ銀行はインドネシアの私立銀行では、2番目に優れた大きな銀行に選ばれました。

ジャカルタに本社を持ち1955年に誕生して以来その名前を、ニアガ銀行、リッポー銀行と変えましたが、2008年に現在のCIMB ニアガ銀行になり、銀行員は12,461人を抱えています。

インドネシアでビジネスをする時のお勧めの銀行を紹介

インドネシアで銀行口座を開く場合には原則、各種ビザが必要になりますが、インドネシアでビジネスを行ったり、暮らしていく上では、開設しておくと送金や現地でお給料を受け取る際にとても便利です。

その一方で、日本の銀行からインドネシアの銀行への海外送金を行う場合、高額な手数料がかかる場合がありますし、また両替レートに含まれる「隠れコスト」の為替手数料にも注意した方が良いでしょう。

また、インドネシアの銀行で日本からの送金を受け取る際には、海外送金受け取る場合にも、手数料もかかる場合がありますので、事前に確認しておくなどして、十分に注意しましょう。

ですので、インドネシアの国内だけでの取引や送金手続きだけでしたら、今回ご紹介させて頂いた銀行を選択されるのも良いかと思いますが、もし同じインドネシアでビジネスを行う場合でも、日本円(日本に住む人)とインドネシアルピア(インドネシアに住む人)での取引や送金が中心になる場合には、日本とインドネシア両国に支店または取引可能な窓口がある銀行を選択した方が融通が利くでしょうから、良いかも知れません。

いずれにしても、その銀行を介して行うであろう手続きを事前にまとめて、それを事前にその銀行で可能なのか、可能な場合の手数料はいくらかかるのか、(定期預金の場合)預金金利はいくらなのかをはっきりと納得するまで確認しておくことが大事です。