インドネシアは成長が著しい国であり、さまざまな面で期待されています。
投資を行なっている人にとって、日本株やアメリカ株がどうしてもメインの投資先になります。その一方で新興国株はさまざまなリスクがありますが、高い成長率を誇るのでリターンも同じくらい高く得られるとして注目が集まっています。
また、日本株やアメリカ株だけでは、共倒れになるリスクもあるのでリスクヘッジを心がけたいですよね。 そこで今回は新興国株のひとつで高い経済成長率があり、なおかつリスクヘッジにもなるインドネシアについてご紹介します。
投資先としてのインドネシアの魅力
投資先としてのインドネシアの魅力には以下のようなものがあります。
- 人口の多さ
- 資源を有している
- 政治が比較的安定
それでは順番に解説しましょう。
人口の多さ
インドネシアの人口は多いです。
世界銀行によると、日本の人口が約1億2000万人なのに対して、インドネシアの人口は約2億7000万人です。そして重要なのが、日本と違って若い人々が多いということです。GraphToChartによると、2023年インドネシアの労働人口は約1億4000万人です。
つまり、労働人口だけ見ても日本の人口に匹敵する人たちがいます。労働人口が多いということはそれだけの労働力があるということなので、経済成長が期待できます。 PopulationPyramid.netによると、2050年のインドネシアの人口ピラミッドは富士山型ではありませんが、つぼ型になっています。
一定数の子どもが生まれることが期待されるので人口動態から見れば、まだ高い経済成長が期待できるのではないかと言われています。
資源を有している
インドネシアには、豊富な資源があります。石油、石炭、天然ガスなど、一般的にエネルギーと考えられている資源です。
さらに太陽光や風力といった再生可能なエネルギーも潜在的に多くあると言われています。 インドネシアが再生可能なエネルギーを安定的に作り出し、どれだけ国内外に届けられるかという面にかかっています。
現在のジョコ政権は再生可能エネルギーのインフラ構築に力をいれており、資源が存在、かつ生産できる限りインドネシアのエネルギー国としての地位は揺るがないでしょう。 一方で、資源国であるということは、他国からエネルギーを輸入する必要はありません。
日本はエネルギーの多くを海外から輸入しているので、輸入国の国内情勢や当該国との関係維持に勤めなければなりません。エネルギー価格等が上昇すれば真っ先にさまざまな産業がダメージを受けます。
インドネシアは自国でエネルギーを供給できるので、万が一世界的なエネルギー危機が発生するとなれば自国を保護することが可能です。
ちなみに2022年には、ロシアのウクライナ侵攻によって世界的なエネルギー価格が上昇しましたが、インドネシアは自国を保護することを優先して石炭の輸出を停止しました。日本もこの影響を受けましたが、こうした政策が取れるのは資源国であるからです。
政治が比較的安定
インドネシア国内の政治は比較的安定しています。世界的に見れば、インドネシアは新興国に位置付けられており社会制度や政治的に発達しているとは言えません。しかし、同じような新興国の中で比較するとインドネシアは政治的に安定している部類に入ります。
デモやストライキなどが発生していますが、政権運営を揺るがすようなクーデターは頻繁には起こりません。 インドネシアは2004年に大統領直接選挙制度を導入して、その後現在まで大統領を選んできました。
ある程度の民主政治が国民の間に根付いているので、その意味でも選挙が安定していると言えます。
一方で、同じ東南アジアには独裁色や共産色の強い国々もあります。シンガポールやラオスなどが典型的です。インドネシアと同じように日系企業も多く進出しているタイでは、2006年、2014年にクーデターが発生しています。 また、インドネシアは他民族国家でありイスラム教徒が多く住んでいます。
この社会的構造がインドネシア社会に分断をもたらすリスクだとも言われていますが、インドネシアは建国以来、「多様性の中の統一」を国是としています。
楽観的に見れば、世界的に多くの国で分断が進む中、インドネシアは他民族性を受け入れて国家としてまとまっている成功モデルの国だとも言えるでしょう。
まとめ
今回はインドネシアの投資の魅力についてご紹介しました。
- 人口の多さ
- 資源を有している
- 政治が比較的安定
インドネシアには豊富な人口があり、労働力もあるので今後の経済成長を期待できます。
そして、資源国なので世界的なエネルギーリスクが発生しても自国でエネルギーを安定的に供給可能です。 また、政治が新興国の中でも比較的安定していることもインドネシアに投資マネーが集まる理由のひとつです。
ぜひ、この記事を参考にしてインドネシアへの投資を始めてみてください。