インドネシアには冬がありません。
インドネシアを初めて訪れる際に気になるのが、気候です。インドネシアは寒いのだろうか、それとも暑くて耐えきれないのだろうかといろいろ考えてしまいますよね。 特にインドネシアに行ったことがなければ、どれくらいの気温やどういった気候なのか肌感覚でわからないものです。
そこで今回は、インドネシアの地理的環境や日本との比較と一緒に年間気候の移り変わりについてご紹介させていただきます。
インドネシアの気候
インドネシアは熱帯性気候に属すると言われています。
熱帯性気候は熱帯多雨気候とも表現しますが、厳密には赤道を挟んでそれぞれ南北に緯度を23度26分挟んだ場所に位置する場所の気候です。 熱帯性気候に該当するには以下の条件が必要です。
- 年間の平均気温が18度以上
- 一定の降水量を満たして湿潤（乾燥限界を越える）
- 最低でも1ヶ月に60mmの雨が降る
気温が一定以上で一定の雨が降ることが条件です。また、雨が降って蒸発せずに潤っていること、専門的には乾燥限界を超えていることです。 また、インドネシアと同じように熱帯雨林気候に属する国は以下のようなものがあります。
- セーシェル
- レユニオン
- シンガポール
他にもさまざまな国が存在しますが、たとえばアフリカのコンゴ川流域、南米のアマゾン川流域も同じような熱帯雨林気候に属します。
インドネシアの気候の特徴
インドネシアの気候には以下のような特徴があります。
- 年中雨がよく降る
- 気温差が年間を通じて少ない
- 背の高い植物が生えている
- スコールがよく降る
- 乾季と雨季が存在する
年中雨がよく降る
インドネシアでは、1年を通して雨がよく降ります。 REERACOENによると、インドネシアのジャカルタの年間降水量は1,855mmとなっており、年間降水量が1,520mmの東京と比較すると多いです。 インドネシアの山岳地帯であれば、6,000mmを越える場合もあるので、いかによく雨が降るかわかりますね。
気温差が年間を通じて少ない
インドネシアの気温は年間を通じて安定しています。日本のように12月であっても6月であっても気温差が10度以上になることはなく、インドネシアは暖かい気候のままです。 ジャカルタを例に考えてみると、どの月であっても最高気温が30度程度、一方の最低気温が20度程度で安定しています。
つまり、20度台を安定して保っているので寒いのが苦手な人は過ごしやすい気候となっています。 逆に暖かいので、熱中症を含めて体力を奪われないように注意しなければなりません。
背の高い植物が生えている
熱帯雨林気候の特徴ですが、インドネシアには人の背丈と変わらない植物から数十メートルになるまで大きくなった植物が生息しています。
日本植物生理学会によると、日本のように秋や冬があれば植物にとって成長できない時期がきますが、熱帯では秋や冬がないので成長しやすい条件が整っていると言われています。 たとえば、「アモルフォファルス・ギガス」というこんにゃくに近いインドネシアの植物は自然状態だと4mほどで花を咲かせます。
スコールがよく降る
インドネシアでは、スコールがよく降ります。スコールとは、南国のにわか雨のことで、大雨や雷を伴って降り出します。日本で言う夕立に近い感覚です。 特にインドネシアではスコールの期間が長く、数日に渡って雨が降り続く可能性もあります。
そうなれば、当然降水量も多くなりますが、インドネシアでは降水量を処理できるインフラが整っておらず社会問題になっています。 具体的には、ジャカルタです。ジャカルタはもともと海抜より低い位置にあって水が溜まりやすいです。
そしてさらにインフラがその降水量を処理できるほどに追いついていないので、洪水が発生して社会問題になっています。
乾季と雨季が存在する
インドネシアにあるのは春夏秋冬ではなく、乾季と雨季です。乾季は5月から10月、雨季は11月から4月となっています。 その名前の通り、雨が降らないのが乾季で、雨が降るのが雨季です。乾季はカラッと晴れてマリンスポーツなどが楽しく感じられる時期ですが、紫外線もかなり強めです。
一方で雨季は雨がよく降りますが、南国の照りつけるよう暑さは感じられずマイルドな気温です。
まとめ
今回はインドネシアの年間気候についてご紹介しました。
インドネシアは赤道近くに位置しており、日本のように春歌秋冬は存在しません。正しくは雨季と乾季で分かれています。雨季であれば雨が多いので気温が低く感じられるという特徴がある一方で、洪水などの災害にも気をつけなければなりません。
そして、乾季は雨が降らなくて気持ちのいい季節ですが、日差しがかなり強いので紫外線などには気をつける必要があります。 また、インドネシアの気候は日本と違うので、インドネシア特有の特徴があります。インドネシアに行かれた際にはぜひとも一度その違いを体感してほしいです。
ぜひ、参考にしてみてください。
