インドネシアには、日本と異なる法律が存在します。

インドネシアでビジネスを行う上でもそうですが、旅行であってもインドネシアに入るとインドネシアの法律に従うことが必要です。

海外ではしておかなければ法律違反になることもよくあります。特にインドネシアは政権が変わればルールも変わると言われているくらいです。だからこそ事前に確認して覚えておくのが大事です。

そこで今回はそんなインドネシアに根付く特有の法律についてご紹介します。

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要注意!インドネシア特有の法律紹介

インドネシア特有の法律には以下のようなものがあります。

  • 薬物関連
  • 男女関係
  • お酒関連
  • 言論関連

それぞれ詳しくみてみましょう。

薬物は日本以上に厳しい

インドネシアは覚醒剤やヘロインなどの薬物に対して非常に厳しい取り締まりを行っています。麻薬関係に携わった者は死刑もしくは禁固刑になる可能性もあり、外国人も例外ではありません。インドネシアにいる時は薬物に近寄らないようにしましょう。

その一方でインドネシアでは、大麻などが手に入れやすいと言われています。これは至る所に売人がいるからです。もし取引をして警察に捕まれば厳しい処罰が待っているので、近寄らない方がいいです。

ちなみに、日本で大麻所持で逮捕されると5年以下の懲役ですが、インドネシアであれば4年以上12年以下の禁固刑および8億ルピア(約700万円)以上80億ルピア(約7000万円)の罰金が課されます。

興味本意で手を出すと現地の人から密告や警察のマーク対象のリスクがあるので、絶対にやめましょう。

婚外交渉は禁止

インドネシア議会は2022年に法律婚をしていないカップルが同居することを禁止する法律を可決しました。こちらも外国人であっても法律の適応対象です。 インドネシアはイスラム教の国なので男女関係に関して他の国に比べ厳しめな価値観があります。

そうしたこともあって、法律が作られる雰囲気がありましたが、外国人まで適応の対象にしてしまうと観光客が逃げてしまうといった声もあり見送られてきました。

しかし、今回は法案が可決されて法律婚をしていないカップルが同居すれば、最大で6ヶ月の投獄、それから婚外で性交渉を行った場合は12ヶ月の投獄になる可能性があります。

一応の配慮として、法律婚していない同居を通報できるのは両親や子供、配偶者となっていますが、立場の弱い女性に対する人権問題などに発展してインドネシア全体のイメージの行方を左右することになるでしょう。

お酒には要注意

インドネシアではお酒は販売されていますが、手に入らない場所があります。

2015年に禁酒法を施行してから小規模のお店ではアルコール飲料が手に入らなくなりました。これは未成年にアルコールを飲ませないようにするためという目的で行われました。

それから小さな売店やコンビニではお酒が手に入らない一方で、大型のスーパーやレストランではお酒が売られているという状況になりました。

ただし、アチェ州ではお酒販売が禁止されており破れば鞭打ちの刑にされる可能性があります。 たとえば、過去にキリスト教徒の男性がアチェ州のお店でお酒を飲んでいたら、宗教警察に逮捕されて鞭打ちの刑になったことが2019年に発生しています。

ちなみに酒税も高めに設定されており、ウイスキーやワインは日本の4,5倍の価格になります。また、お酒の購入も21歳からなので注意しましょう。

言論を統制する法律

インドネシアでは、ジョコ大統領が就任してから言論統制が厳しくなっていると言われています。特に電子情報取引法(ITE法)が言論統制にあたるのではないかとも言われています。 この法律自体は2008年にできたものですが、SNS時代になってより効果を発揮しています。

たとえば、侮辱的な文書を送ることを禁じられていたり、民族や宗教対立を煽る情報拡散も禁止されたりしています。ただし、どこまでがOKでどこからがNGかという基準は不明です。申告する側や判断する側の基準に委ねられています。

さらに適用歯には私的なやり取りも対象になります。さすがに一般人が何か発言しただけで大事になる可能性は低いと考えられますが、現地のジャーナリスト等は影響を受けています。これを巡って大きな政権の不安定化やビジネスリスクにもつながるかもしれません。

常に監視されているつもりで発言には十分気をつけましょう。

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まとめ

今回はインドネシア特有の法律についてご紹介しました。

  • 薬物関連
  • 男女関係
  • お酒関連
  • 言論関連

日本では当たり前にできていることが、インドネシアでは違法とカウントされる可能性があります。特に薬物関係は日本より厳しいので、うっかり手を出さないように気をつけましょう。

また、男女関係やお酒関係も日本では自由に行われていることですが、インドネシアでは宗教的な観点から厳しい措置が取られています。そして、言論に関しても不用意な発言をしないほうがいいですね。

ぜひ、参考にしてみてください。