インドネシアでは日本語教師の需要があります。
みなさんの中には、将来インドネシアで働いてみたいと考えている人もいるのではないでしょうか。海外就職にはさまざまな職種があるので、人それぞれ向いている職業も違います。
その中でも初めて海外で就職するならば、日本語教師がおすすめだと言われています。それは一体どうしてでしょうか?また、なぜ日本語教師が求められているのでしょうか? 今回はそんなインドネシアの日本語教師についてご紹介します。
インドネシアには日本語教師のニーズと市場がある
インドネシアには日本語教師の求人があります。
たとえば、日本語教師の求人をしているジェグス・インターナショナルのホームページを見てみると、日本語教師を募集しています。また、日本語を使った現地のアシスタントと言った仕事も見受けられます。
その他のサイトを見てみても、インドネシアで日本語教師の求人募集を見かけるので一定の需要があると考えてよいでしょう。
インドネシアでの日本語学習者数
独立行政法人・国際交流基金 海外日本語教育機関調査の2018年のデータによると、インドネシアでの日本語学習者数は709,479人です。およそ70万人の人々が日本語を学習しようとしているので、大体静岡市の人口と同じくらいの規模があります。
また、世界的にみると、1位の中国が1,004,625人なのに対してインドネシアは世界2位の日本語学習者数です。 日本語を学習する人が多くなると、当然日本語を学ぶための学校が必要になりますし、教師の需要が生まれてきます。日本語教師の求人がなくならないのは、そうした背景があるからです。
インドネシアで日本語を教えるための条件
インドネシアで日本語を教えるためには、レベルに合わせて日本語を教えるための資格を持つ必要性があります。 独立行政法人 国際交流基金によると、以下のような条件が必要です。
教える場所 | 必要な資格 |
---|---|
小学校 | 必要なし |
中学校 | 必要なし |
高校 | 日本関係の学資を取得 教育文化省のプログラムに1年間参加 |
大学 | 修士号の取得 |
大学院 | 博士号の取得 |
その他教育機関 | それぞれの機関に準ずる |
これらの要件は実質、インドネシア人の日本語教師向けだと言えます。 なぜなら、日本語のネイティブ教師は中等教育で1.9%、高等教育で7.5%と少ないからです。また、政府関係機関の日本人ボランティアが日本語教師を勤めています。その理由は2つです。
- ビザの取得が難しい
- 教育機関の予算が少ない
教育機関で日本語を教えるとなると、ビザが下りにくいです。そして、教育機関の予算が少ないので外国人の雇用が難しいという面もあります。
これらを総合すると、日本人がインドネシアで日本語教師をするとなると、中学校や高校、それから大学などの教育機関を避けて民間の日本語教育に関連する機関で働くというのがハードルの低い現実的な選択肢になるでしょう。
インドネシアでの日本語教師の給料
インドネシアで日本語教師になった場合の給料は一概には言えませんが、大体月収で5万円から10万円になると言われています。 その実例として、日本語教師の実態レポートから2019年にジャカルタの大学で日本語教師をやられている方の実例をご紹介します。
こちらによると、1日8時間ほど週5日間働いて月収7万円(9万ルピア)ほどだといいます。8時間で週5日間なのでフルタイムの勤務と同じですが、日本の初任給と比べてみても1/3ほどには下がってしまっています。
しかし、インドネシアの物価水準は低いので現地で生活するのには困らないレベルです。
日本円で貯金を考えている場合は貯まりませんが現地生活メインなら大丈夫です。 一方で別のインドネシアで日本語教師を行っている人の場合、月収は500米ドルほどだったといいます。日本円で約7万円です。前途の例と同じ所得の程度になるでしょう。
インドネシアで日本語教師になるためのステップ
インドネシアで日本語教師になる場合、以下のようなステップを踏みます。
- 日本語教師になるための資格を満たす
- 日本語教師の求人を探して応募
- 面接で入社の最終決定
- ビザなどの準備
- 渡航して就労開始
まず、日本語教師になるため、資格を日本で満たしておきましょう。
日本語を教える場所によっては、特に資格は必要ありませんが学士や修士などを取っておくと有利です。 そして、他の分野と同じように求人を探して応募した後面接を行います。問題なければビザ発給の手続きとなるので、諸々の手続きを済ませましょう。
全てが完了したらインドネシアに入国可能になりますので、実際に就労し始めます。ノービザで入国して働いてしまうと、違法就労になる可能性もあるのでくれぐれもしないように気をつけましょう。
まとめ
今回はインドネシアの現地採用のニーズと市場、それから資格やなり方のステップをご紹介しました。
インドネシアは日本語学習者の数が多いので、必ず日本語教師の需要はあります。その一方で資格が必要だったり、受け入れ先の予算の都合で拒否されたりする可能性もあります。
また、日本で働く場合と比べて受け取る金額そのものは低くなるので、注意しましょう。 ぜひ、参考にしてみてください。