インドネシアのビジネスは魅力的です。
広大な面積に豊富な労働力とエネルギーがあるのでビジネスチャンスが数多く転がっています。
しかしながら実際に日本でビジネスをしていて、インドネシアでもビジネスをしたいなと思っても今の自分のビジネスをインドネシアで行うなら上手く行くのか疑問に思ったことはありませんか?
そこで今回は日本で行っているビジネスをインドネシアで横展開は難しいのかを成功事例と失敗事例と一緒にご紹介します。
日本ビジネスのインドネシアへの横展開は難しい?
結論から言えば、日本ビジネスの横展開はきちんと対策すれば難しくないです。
しかし、インドネシアと日本の文化や価値観の違いを無視したり、温度差などを考慮しなかったりすると失敗するリスクが高まります。
きちんと市場を選んで避けるべきビジネスは手を出さず、勝てるフィールドで横展開するのが正しい戦略です。 それでは成功事例と失敗事例を見てみましょう。
日本ビジネスのインドネシアでの成功事例
インドネシアで成功した日本ビジネスには、現地邦人向けビジネスと美容ビジネスがあります。
順番に見ていきましょう。
①成功事例:現地邦人向けビジネス
成功しやすいビジネスには、インドネシアに住んでいる日本人向けのビジネスがあります。 ローカルのインドネシア人に比べてインドネシア在住の日本人は駐在で働いている人も多いことから、多くのお金を持っています。
また、駐在で働く方のパートナーは時間に余裕のある方も多くお金を使ってもらえるチャンスがあります。 特に現地で暮らしていると日本の食べ物や生活用品が欲しくなるので、そうした要求に答えるべく通販を行うと利益が出ます。
同じように現地邦人に着目して、彼らに会員制のジムサービスを始めて成功した事例も存在します。これも日本と同じように安心して運動をしたいという欲求を叶えているからですね。
同じ日本人同士なら分かり合いやすいので、まずはこうした人たち向けに横展開を狙うとよいでしょう。
②成功事例:美容ビジネス
インドネシア人向けに成功しやすいのが美容ビジネスだと言えます。 人間は誰しも「綺麗になりたい」「人からよく見られたい」という願望がありますが、これを叶えるためには化粧品購入や美容院代などある程度のまとまったお金が必要です。
インドネシアは経済成長をしているので中間層が増え、これから美容代に使うお金も増える傾向があります。
実際にこの点に着目して、日本で流行っている美容器具をインドネシアでも取り扱ったところ爆発的にヒットしたり、日本での美容サロンをインドネシアで横展開したところ人気になったりするケースもあります。
特にインドネシアの中でも華僑と呼ばれる人々は所得が高いので、彼ら向けにビジネスをこ行うと成功しやすいです。
日本ビジネスのインドネシアでの失敗事例
インドネシアで失敗した日本ビジネスのひとつに飲食店と農業があります。
順番に見ていきましょう。
①失敗事例:飲食店
飲食店は日本でも外食チェーン店などをはじめ、個人でも始めやすいことから多くの人がこのようなビジネスを行っています。
しかしながら、インドネシアで日本のような飲食店ビジネスを行おうと思ったら以下のようなリスクが存在します。
- 現地スタッフのマネジメント
- 現地と日本の気候の違い
飲食店を始めようと思ったらインドネシアのローカルスタッフが必要です。しかし、ローカルスタッフの働き方に対する価値観や考え方は日本人と異なるので、日本人感覚ではありえないようなことをしてしまいます。
たとえば、飲食店なら料理を作るマニュアルが存在します。マニュアル通りにやればきちんとした料理ができますが、マニュアルを作らずにローカルスタッフに料理作りを任せたら作る度に味が違うといったケースも考えられます。
「言わなくても分かるだろう」という感覚でローカルスタッフをマネジメントすると痛い目に遭います。
そして、日本とインドネシアの気候の違いも大切です。日本は寒い冬から暑い夏まで季節がありますが、インドネシアは常に常夏です。作った料理は簡単に痛みますし、日本以上に食中毒などへのリスクも対策しなければなりません。
こちらを怠ってしまえば簡単に信用問題、下手をすれば事件になりかねません。
また、インドネシアは暑いので、日本で暑い時に食べたくなるようなアイスやかき氷などを売れば成功するのではないかと考えたビジネスパーソンもいます。
しかし、インドネシアの商業施設はクーラーが効いているので、冷たい食べ物を商業施設で売ろうと思ってもあまり売れないという失敗ケースもあります。
②失敗事例:農業
インドネシアの豊富な土地や水産資源を生かして日本のような農業を行おうと思っても、現地スタッフとのコミュニケーションや品種開発の困難さで断念するケースがあります。
たとえば、日本で流行っている農産物をインドネシアでも生産したいと思ったり、日本の農産物と掛け合わせて品種改良を行ったりして失敗した方もいます。
具体的には、品種改良に成功して生産も上手くいった一方で現地のスタッフとコミュニケーションが取れずに収穫した農産物が行方不明になったりそのまま食べてしまったりしました。
まとめ
今回は、日本ビジネスのインドネシアの横展開についてご紹介しました。
成功事例
- 現地邦人向けビジネス
- 美容ビジネス
失敗事例
- 飲食店
- 農業
インドネシアで日本ビジネスを横展開する時のポイントは、まず現地邦人向けにやってみると価値観や文化の違いを感じることなく成功できます。 それからインドネシア人の所得が伸びているという経済動向に着目してこれから盛んになるビジネスを日本から引っ張るのもよいでしょう。
一方、日本とインドネシアの差を感じるローカルスタッフとのコミュニケーションや気候の違いなどはビジネスリスクになります。日本と同じ感覚で横展開しても思わぬ落とし穴に遭遇するので気をつけましょう。