新型コロナウィルスのパンデミックは、医療・保健関係を除く、ほとんど全ての産業分野に深刻な影響を与え、全世界の人々の社会生活を一変させました。

これはインドネシアに暮らす、私たちの未来にとっては大変な問題で、断食やレバラン時期、新学期もこのようなコロナ禍で迎えるということです。

ただこんな状況の中でも、全ての分野でのビジネスが落ち込んでいる訳ではなく、逆に伸びている分野もあります。医療・保健、オンラインショップ(いわゆるe-コマンス)、医薬品、電化製品、飲食製品に代表されるパッケージ製品がそれです。

さらにもともと、オフラインで大きなシェアを誇っていたパッケージ製品ですが、現在はオンラインに移行しなければならず、こういった製品がオンラインショップに移行している事で、オンラインショップの売り上げは著しく伸びています。

新型コロナウィルスの蔓延によって、社会生活が引き裂かれている状況の中で、私たちは先行きが見えない不安な思いをしています。だからこそ、新しいビジネスのアイデアを考えて、創造する力を持たなければならないのです。

これまでも世界の国々はそれぞれが、自然環境の変化や技術競争を統合し、見解を出して対応してきました。世界の政治家、工場労働者、サラリーマン、学術関係者、民間人まで全てがこの状況に巻き込まれる結果、新型コロナのパンデミックは、現代の第4次産業革命としてビジネスの機会を生み出しているとも言えるのです。まさに、

「危機の時こそ、チャンスがある」

なのです。今回は、コロナ禍でのビジネスチャンスについてご紹介致します。

コロナによって窮地に陥った産業

コロナ後に、目を見開かされた事業主たちは数多くいるはずで、その中には、デジタルテクノロジーの分野に投資をすることの重要性を感じた人々も少なからずいるはずです。

中小企業を中心とするUOB銀行が行った調査によれば、インドネシアの中小企業の65%を占める人々はデジタルテクノロジー分野への投資を優先的に選択すると答えています。(2020年)

そして観光産業においては、インドネシアのビジネスの中で、もっとも打撃を受けていると言っても過言ではないかも知れません。

冗談ではなく、2020年の2月以来、インドネシアにやってくる観光客は激減し、2020年の4月には15万8千人しかいなくなってしまいました。

インドネシア全体での観光客の年間の延べ人数で見た場合、2020年は405万人しかおらず、この数字は2019年の25%にしかならないという点で、その差は歴然としています。

観光分野での国の収入も当然、その影響を受けています。大規模な社会制限やインドネシアへの出入りの制限によって、激減した観光産業の収入は207億ルピアにも上ります。

さらには、観光客が激減した事で、インドネシアの各宿泊ホテルも大きな影響を受け。

2020年1月-2月の段階で、49,22%だった宿泊率は、4月までには 12,67%まで激減してしまいましたし、観光業に携わる人々のうち、1,291万人ほどが労働時間を減らされ、93万9千人が職を失いました。

また観光地で働く人々のうち、40万9千人も職を失ったと言われています。

コロナ後のビジネスをどう行っていくか

 新オンラインビジネスの可能性(e-ビジネス)

情報技術の進歩は、オンラインビジネスの大きなチャンスをより現実的なものにしつつありますが、これは日々の時間と共に発展してくためには、当然のことと言えるかも知れませんし、

ビジネスを発展させるための、新たな創造に利用することができる可能性が、日々大きくなっているのだとも言えるでしょう。

第4次産業革命時代のビジネスチャンスとして、オンラインショッピングやオンデマンド・サービス(飲食デリバリーサービスや配送サービス)があげられます。

製造・運用コストの削減

前述したオンラインビジネスにかかるコストは、非常に安くすみますし、オンラインで取引が行われるため、その運用にかかるコストも少ししか、かかりません。

従業員同士で行われる、コミニケーションや状況確認といった作業の進歩

大きな会社ならなおさらですが、会社を経営していくためには、チームまたは結束した従業員の支えがないといけません。

メディア・オンラインによって、こういった従業員同士のやり取りがより簡単に行えるようになり、さらにその分の時間も節約できるようになってきました。

あなたが経営者であれば、効率よく、各従業員の仕事ぶりを確認する事に時間を利用する事ができ、アプリのzoom, MeetMe, CloudX などがその例です。

広がる広告メディア

ビジネスの世界では、広告技術は欠かすことはできません。

広告があればあるほど、あなたの製品に興味を持つ人がより多くなります。

またメディア・オンラインという技術により、これまでよりも簡単に広告を作り出す事ができるようになっています。

例をあげますと現在では、インスタグラム、フェイスブック、ツイッター、ワッツアップなどは、ほとんど全ての人々が使用していて、もちろんあなたが販売したい製品の広告を出す事が可能なのです。

取引方法がより手軽に

これがまさに、オンラインビジネスが利益をあげることができる理由です。

今起こっている現象を見れば、寝ても覚めても人々はオンラインの方法を選ぶようになっています。

キャッシュやモバイルバンキングさえも使う必要なく、オンラインの支払い方法はさらに手軽になってきています。

コロナ予防における保健分野でのビジネス

ソーシャル・ディスタンスやフィジカル・ディスタンスが保健分野でのビジネスチャンスの1つとしてあげられる理由は、薬品はもちろん、病院、薬剤師、消毒液、ハンドサニタイザー、様々な種類や素材のマスク、防護服や防護アイテム、手袋の需要が伸びているためです。

そしてこれらの商品を購入する場合も、店頭で取引されるのではなく、オンラインビジネスを通して取引がされています。

教育分野での新たなツール

コロナウィルスの蔓延は、初等教育から高等教育まで全ての教育の世界に影響を与えています。

現在の状況で、その学校もしくは高等学校が国立、私立を問わず、eラーニングを行わなければ、生徒や学生に教育を行う事はできません。

こうなると、これら各教育機関が持っているIT技術のレベルを、eラーニングにどう生かしていくかというのが、重要になってきます。

IT分野の会社の人々にとっては、オンライン授業という新たな教育現場を支えるために、技術を提供することが、ビジネスチャンスになるのです。

コロナによって変貌 最新インドネシアビジネスの現状【まとめ】

インドネシアが誇る世界の観光地バリ島ではコロナ後、雨が降った後にキノコが生えてくるように、「ナシ・ジンゴ」を路上で売る人々の姿を多く見かけることができます。

毎朝そして夕方になると、路上に椅子とテーブルを用意しその上にこの「ナシ・ジンゴ」を並べて売っています。

1つ大体5,000-7,000ルピアで売られていて、バナナの葉っぱや、油紙に包まれた中身を空けると、白ご飯とおかずが入っています。

またコーヒーショップもよく見かけるようになりました。そして、「ゴジェック」や「ゴーカー」と呼ばれる、インドネシアのデリバリーアプリに従事する人々の姿もコロナ前より多く目にするようになりました。

このサービスは、飲食物のデリバリーだけにとどまらず、バイクや車で人や物の送迎から代行で買い物まで、と文字通り何でも行ってくれるサービスです。

農業以外の主な産業が観光だったバリ島では、このように少しでも家計を助けるために、毎日毎日路上で飲食物を販売する人々が増えています。

それと釣り道具を背中に背負って、バイクに乗っている人々を多く見かけるようになったのは、単純に釣りをしている人々が増えたのだと思われますが、もちろん釣りで生計を助けている人もいれば、単に暇つぶしだけの人もいるかとは思いますが…。