インドネシアは日本と同じ災害大国です。
日本に住んでいたら毎年のように洪水や地震が発生して危険な時もありますが、インドネシアでも同じような自然災害が発生します。しかし、インドネシアといっても海外のことなのでインドネシアの災害のニュースを見てもリアリティが湧きませんよね。
特にインドネシアに実際に住んだことがなかったり、現地に行ったことがなかったりすると全くわかりません。
そこで今回はインドネシアで発生することが多い災害について詳しく解説します。
インドネシアで多い災害
インドネシアで発生することが多い災害には以下のようなものがあります。
- 地震
- 津波
- 火山
- 洪水
- 地滑り
- 干ばつ
- 森林火災
それでは詳しく解説します。
地震
インドネシアでは地震が多く発生します。
インドネシアは火山帯、太平洋プレートやユーラシアプレートの合流地点など地震が発生しやすい場所に位置しています。そのため、他の国に比べて比較的多めに地震が発生します。
国連開発計画の世界報告書「”災害リスクの軽減に向けて”~開発に課せられた課題」によると、マグニチュード5.5以上の地震が発生しやすい国ランキングで中国に次いで第2位にカウントされています。
中国は年間に2.10回、インドネシアは年間に1.62回です。中国との国土面積の差を考えると多いのが改めてわかりますね。 一方で歴史をさかのぼってみると、インドネシアで最近起こった大きな地震はスマトラ島沖地震です。2004年12月にマグニチュード9.1から9.3の規模で発生しました。
この地震は1900年以降で3番目に大きい地震であり、東北大震災と比べても1.4倍の規模でした。 この地震で最大34mの津波が発生して、死者数と負傷者数を合わせると30万人以上が犠牲となりました。
津波
インドネシアでは地震に伴って津波もよく発生します。
インドネシアは大陸ではなく、いくつもの島々からなる島国なので海に囲まれています。海で大規模な地震が発生すると津波が発生しやすい環境にあります。 たとえば、2018年にスンダ海峡で発生した津波では150人を超える人々が亡くなりました。
こちらがその時の映像で、津波がいかに威力があるかわかります。
火山
インドネシアは環太平洋火山帯に属しており、活火山が130ほどあると言われています。
活火山は今も活動を続けているので、噴火のリスクがあります。 ちなみに、インドネシアで火山災害で死亡する人の数は世界最多と言われています。過去300年に起こった火山災害で死亡した人の60%がインドネシア人です。 最近では2022年にジャワ島のスメル山にて大規模な噴火が発生しました。
この噴火では死者はいませんでしたが、2000人の人々が避難を余儀なくされました。ちなみに2021年にも噴火しておりその時は50人が亡くなっています。
洪水
インドネシアでは洪水がよく発生します。
もともとインドネシアは降水量が多い地域ですが、地球温暖化の影響によってさらに降水量が多くなったことに加えて都市部を中心にアスファルトが多くなったので雨を処理しきれなくなりました。その結果として雨水が溢れ出ることになって洪水につながります。
また、一方で地下水を組み上げすぎたことによって地盤沈下が起こり、雨水が溜まるようになってしまいました。 こちらはジャカルタで2013年に発生した洪水の様子で、水深が3mに達している場所もあります。
地滑り
インドネシアでは地滑りが起こります。
地滑りは角度が30度から40度程度の場所で土が崩れる現象です。 たとえば、地面には地層があって地下水が流れている脈がありますが、地震でそこが緩んでしまって地下水の影響で地面がドロドロになります。これが液状化現象であり、これに伴って地滑りが発生します。
こちらは実際のインドネシアで発生した地滑りの様子です。
干ばつ
インドネシアの地方では、異常気象の影響によって干ばつが起こっています。
エルニーニョ現象でペルーの水温が上がると、インドネシアでは雨が降らなくなります。その結果として干ばつが起こって、人々の生活や農作物に被害が出ています。
水がないので生活に困る人もいますが、特に水がないので上下水道が整備されていない場所で水を生活水として使うことによってA型肝炎などの感染が発生します。
森林火災
インドネシアでは森林火災が発生します。
インドネシアでは農地開発のために火を放って熱帯林を切り開きます。これは違法ですが、メジャーな手段となっています。 その火が泥炭と呼ばれる非常によく燃える地中の物質に燃え移り、広大な場所で森林が燃えるようになります。
その結果として有害物質が大気中に広がり人間や生態系へ影響を及ぼしています。
まとめ
今回はインドネシアで多い災害を7つご紹介しました。
- 地震
- 津波
- 火山
- 洪水
- 地滑り
- 干ばつ
- 森林火災
インドネシアは地理的に災害の多い地域です。
さらに下水道など生活に必要なインフラがなかったり、農業で火を放つ習慣があったりすることからさらなる災害を生んでいます。 自然災害の発生は抑えきれませんが、これから生活の習慣が変わると災害のリスクも減るかもしれません。
ぜひ参考にしてみてください。