輸出ビジネスは当然多くのビジネスを行う人々をひきつけることができます。

ブランド認知度が高まり海外まで有名になる以外にも、行商という方法も上手くいけば一気に海外まで販売ルートを広げることができます。

ましてや私たちが、昔からその多様性で有名なインドネシアという国に住んでいるのであればそれはなおさらで、どんな物でも輸出できるチャンスがあります。しかし全ての物が、グローバル市場で需要が高いという訳ではないということも理解しておかないといけません。

 

輸出事業を行っていく上で、貿易商になる条件の他に、世界で需要が高くなる可能性がある物は何なのかを良く知っておくことで、大きな利益をあげることができます。

貿易に興味があるのであれば、下記にあげるビジネスは参考になると思います。

今回は、インドネシアで輸出ビジネスの可能性が高い物5選をご紹介させて頂きます。

世界で求められるインドネシアの5つの輸出ビジネス

1. 水産漁業

インドネシアは南シナ海に次いで、世界第2位の海を持つ海洋国家として昔から有名で、その漁獲量は世界で一番多くて大きな国でもあります。

広大な海に広がる島々で生産されている水産漁業の製品は、世界でも高い需要の可能性を持っている物のひとつです。

それにも関わらず、これがインドネシアの主要輸出品には入っていないというところがポイントでしょう。

2. 革製品

次にご紹介させて頂くのは、インドネシアの豊かな天然資源の中でも、他に負けないくらい可能性がある革製品です。

動物の皮から作られた革製品は、グローバル市場でも安定した需要がある輸出品なのです。

通常はこの製品は、山羊、水牛、牛、鹿、ワニなどの皮が使用され、職人や中小会社の従業員がこの皮を加工して製品を作り、以外にも十分高い金額で取引がされています。

2016年から2017年の統計では、革製品の輸出総額は、2,500万米ドルに上りましたので、その高さが想像できるかと思います。

3.医療器具

インドネシアのような発展途上国が、医療器具のような保健分野の輸出品目のビジネスチャンスがあると言うと、意外だなと考える人が多いのではないでしょうか。

外国貿易の総取り締まりである商相は、2021年時点でのインドネシアの医療器具の輸出総額は454,000万米ドルを超えたと発表し、これは634,000億インドネシアルピアに相当します。

4. 薬草植物

医療器具だけにとどまらず、同じく保健分野でビジネスチャンスがある物として、薬草植物があげられます。そうです、インドネシアは世界の中でも、効力が高くて良質なハーバル植物があることで有名なのです。

インドネシアは世界でも、有数の薬草植物の生産国であるということは覚えておいた方がよいでしょうし、その輸出額も1,760万米ドルにのぼり、様々な先進国への輸出需要が伸びていることがその要因に挙げられます。

5.香辛料(スパイス・ハーブ)

インドネシアは古くから、香辛料が豊富に取れる国として知られていましたし、外国はこの香辛料に目を付けて、インドネシアを植民地支配したという歴史があるほどです。

ですので当然香辛料も、輸出ビジネスの可能性が高い品目としてあげることができます。

インドネシアの香辛料の輸出品目としては、にくずく、丁子、たばこなどがあげられ、非常に高い利益をもたらす可能性を持っています。

インドネシア全体の輸出市場

商業省によると、インドネシア26州による合計輸出総額は、24,400万米ドル(または35300億インドネシアルピア)に上ると発表されました。(202112月発表)

この年末の輸出額の達成には、国の経済再生のためにできる限り、継続的に輸出を増加させたいという意図に起因しています。

商業相は、2021年の年間でのインドネシア輸出力が伸びていると説明を付け加えた上で、2021年の11月までの輸出総額は2091,600万米ドルという史上初の記録を達成し、過去の記録と比較した場合、2011年に記録した203億米ドルという数字を超えるという結果を得ました。

 

また同相は、「この達成を受けて、輸出市場がこの状態を継続してさらに広がるように、経済界が盛り上がることを期待します」と話しました。

今回の統計の対象になっている54社、全体の19%は中小企業で、その輸出額は556万米ドル(または797億インドネシアルピア)にのぼります。

これらの中小企業が輸出している製品には、水産や漁業、家具、工芸品、住居装飾品、加工食品、香辛料、繊維製品などがあげられます。

 

そして残りの81%224社は大企業で、その輸出総額は、24,300万米ドル(または349,000億インドネシアルピア)にのぼります。

これらの企業が輸出している製品には、石炭、自動車製品、ヤシ油、水産、漁業、繊維製品,化学製品、自転車と部品、天然ゴムとゴム製品、加工食品と飲料があげられ、世界58カ国に輸出されています。

そのうち87%は伝統的市場向けに輸出され、残り13%が一般市場に輸出されており、その一般市場の国々には、ポーランド、トンガ、コロンビア、カンボジア、パキスタン、南アフリカ、モルジブとオセアニアの国々があげられます。 

インドネシアで注目の輸出ビジネス5

最近では日本の一般市場、ショッピングセンターや大型ディスカウントショップまたはオンラインショップでも、インドネシア製品をよく見かけるようになりました。

椅子、テーブル、かごなどといった家具から海老やマグロといった生鮮食品まで、幅広いジャンルのインドネシア製品が日本の市場でも溢れているのです。

 

先進技術大国の日本としては、インドネシアから天然資源を輸入して、それを日本独自の技術で製造・加工して外国に輸出するという方法が、日本の経済構造の根底にありますので、インドネシアというとその豊富な天然資源ばかりに、どうしても目がいきがちです。

しかし忘れてはならないのは、その豊富な天然資源はもちろん大変貴重ではありますが、家具、伝統工芸品や革製品などに代表される、インドネシアの職人が持つ独自の職人技術のことも忘れてはいけません。

アタ植物などを上手に丁寧に編みこんで作りあげるアタ製のバッグやかごは、その美しさや芸術性が高く評価され、今や世界でも有名なブランド製品と言っても過言ではありません。

 

そして天然資源の場合は、やがてはそれがいつかは枯渇してなくなってしまいますが、職人の持つ技術というものは、インドネシアで古くから子々孫々とそれが大切に引き継がれてきたように、私たちが大切に大切に扱っていけば、これから先の未来まで永遠に残していくことができるのです。

貴重な天然資源とかけがえのない職人技術。インドネシアが持つこの2つを、バランスよく後世に残していくことこそが、私たちの使命なのではないでしょうか。