インドネシアにビジネスの注目が集まっています。 たしかに広大な面積と豊富な資源があるので、ビジネスの投資先としてとても人気なことがわかります。
一方で、不動産もにわかに日本人の興味を引いていることをご存じでしょうか?海外不動産として投資先は東南アジアもたくさんの候補地がありますが、インドネシアはどうなのか気になりませんか?
そこで今回はインドネシアの不動産事情についてご紹介します。
インドネシアでは外国人は不動産取引できる?
結論から言えば、インドネシアで外国人は不動産取引は可能です。
しかし、条件がついています。外国人が持てるのは、30年間の使用権ですが20年の延長は可能です。 また、外国人が購入できる不動産は最低価格が設定されているので、少ない資金では購入不可能です。
たとえば、ジャカルタの場合、戸建て住宅は100億ルピア(日本円で約8,000万円)でアパートは30億ルピア(日本円で2,400万円)です。 地方に行けば、1/10の価格になる場合もありますが、それに見合った物件があるのか価値が上がるのかどうかは別問題なので難しいところです。
インドネシアに住む必要がある?
インドネシアで外国人が不動産取引をする場合、インドネシアに住む必要があります。
これは、もともと、インドネシアに居住する外国人に住宅の保有が認められているからです。 そのため、インドネシアの不動産を取引するならばインドネシアに移住して取引を行う覚悟がなければいけません。
さらにインドネシアで住むのを止める場合、所有している不動産の所有権を1年以内に権利を譲渡しなければなりません。インドネシアから出て外国から取引するなんてことは非現実的です。
どういった国籍の人が取引しているのか
国土交通省の海外建設・不動産市場データベースによると、主にASEAN諸国、日本、韓国、アメリカ、中東地域の国々が多いといいます。 投資ができるだけの資産があることはもちろんですが、移住までのハードルが低い近隣諸国の人々が多い結果となりました。
取引時にかかる費用
インドネシアで不動産取引を行う際、購入時と売却時に諸費用が発生します。
購入時
不動産を購入する際に、土地・建物取得税として5%、土地証書として1%ほどかかります。そして、コンドミニアムなどを購入する際には贅沢品としてカウントされるので、20%ほど課税されることになります。 トータルで物件価格に対して3割程度上乗せされると考えていいですね。
売却時
売却を行う時は、土地・建物譲渡税として2.5%かかります。それに加えて不動産エージェント費用として5%ほど、買い手もしくは売り手が負担する必要があります。
バリ島の不動産が外国人にとって人気
バリ島の不動産が外国人にとって人気です。 その理由は以下の通りです。
- 1年中過ごしやすい環境
- ヴィラの取引が活発
- インドネシアの中でも利回りが高い
順番に解説します。
1年中過ごしやすい環境
インドネシアのバリ島は1年中過ごしやすい環境になっています。 その理由として、ビーチなど豊かな自然に加えて豊かなバリ島文化もあって住環境として適しているので、不動産の価格も安定しています。 実際に住んでも売買しても魅力的な不動産環境が揃っています。
ヴィラの取引が活発
バリ島ではヴィラの取引が活発です。ヴィラはいわゆる別荘のことで、外国人の別荘ニーズがあります。また、それに合わせて外国人向けに英語対応できるエージェントが多いことも魅力です。
インドネシアの中でも利回りが高い
バリ島ではヴィラが人気なこともあって、高い賃料で物件を貸し出せます。バリ島には世界中からバカンスに来る外国人観光客が多いので、貸し出して利益を上げられます。 こうした環境が整っているので、オフィス需要がメインのジャカルタに比べて高い利回りで不動産運用が可能なのがバリ島の魅力です。
外国人がインドネシアの不動産で利益を上げるための戦略
外国人がインドネシアの不動産で利益をあげようと思ったら3つの戦略があります。
- インドネシアに法人を設立してフリーホールドの土地を購入してリターンを得る
- リースホールド物件を購入して賃料で収益を上げる
- 数十年スパンで保有して借地期限を残して売却する
外国資本100%のインドネシア法人は、外国人が基本的に買えないフリーホールドの物件を購入できます。土地の値上がりがうまく行けば大きなリターンとなります。しかし、法人の設立に数ヶ月と数千万円必要なので現実的ではありません。
もしくは、安く外国人個人でも購入可能なリースホールドを購入して高い賃料を設定することで回収する戦略があります。 それかバリ島の物件のように、物件を取得して高い賃料で貸し出し、借地期限を残して売却するという方法もあります。
まとめ
今回はインドネシアでの不動産事情についてご紹介しました。
インドネシアの不動産は、外国人にとってあまり恵まれた環境ではないかもしれません。近隣のタイやマレーシアの方が注目されている面があります。 しかし、インドネシアの方がむしろチャンスが存在しているかもしれません。
ぜひ、参考にしてみてください。