インドネシアのビジネスにはさまざまありますが、輸出入ビジネスには難しさがある反面、面白さもあります。
しかし、インドネシアに渡航したことがなければ、輸出入のビジネスがどういったものか分かりませんよね。
特に輸出入は規制やルールがあるので、専門的知識が必要で一般的にとっつきにくいです。
そこで今回は、インドネシアの輸出入ビジネスがどういったものか、面白さと難しさと合わせて簡単にわかりやすく解説します。
インドネシアの輸出入ビジネスの現状
国土交通省が発表しているデータをもとに、インドネシアの輸出入ビジネスの現状をご紹介します。 特徴としては、日本は輸出入共にインドネシアの貿易相手国のトップ3となっており、経済的に結びつきが強いです。
また、インドネシアは動物・植物性油脂を特に輸出しており、電気部品や車両部品は輸出入ともに割合が大きいです。 それでは実際の統計を見てみましょう。
インドネシアの貿易輸出入額
インドネシアの貿易輸出入額は以下のようになっています。
項目(100万ドル) | 2017年 | 2018年 | 2019年 |
---|---|---|---|
輸出額 | 1,68,828 | 1,80,013 | 1,67,683 |
輸入額 | 1,56,986 | 1,88,711 | 1,70,727 |
インドネシアの主要輸出入品項目
インドネシアの主要輸出入品項目は以下のようになっています。
項目(億米ドル) | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
主要輸出品 | 動物・植物性油脂等(176.1) | 電気機器等(85.4) | 車両・部品(81.6) |
主要輸入品 | 電気機器等(197.7) | 鉄鋼(103.9) | 車両・部品(71.6) |
インドネシアの主要輸出入相手国
インドネシアの主要輸出入相手国は以下のようになっています。
貿易相手国(億米ドル) | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
輸出 | 中国(258.5) | 米国(176.7) | 日本(137.5) |
輸入 | 中国(445.8) | 日本(155.9) | タイ(94.1) |
インドネシアの輸出入ビジネスの面白さ
インドネシアの輸出入ビジネスの面白さには以下のようなものがあります。
- バリ島などのアジアン雑貨を輸入できる
- 安価に仕入れて高く売れる
- 日本で「当たり前」のものがインドネシアになくてチャンス
詳しくみてみましょう。
バリ島などのアジアン雑貨を輸入できる
インドネシアには伝統的な工芸品や雑貨があるため、こちらを輸入してビジネスを行えます。 たとえば、バリ島のアジアン雑貨は人気です。 日本では簡単に手に入らない異国の製品を、みんなに提供できるという点ではやりがいや面白さを感じられるでしょう。
インドネシアの工芸品や伝統などにも興味を持ってもらうという社会貢献の面もあります。
安価に仕入れて高く売れる
インドネシアでものを安く仕入れて日本で高く販売できます。 賃金や物価の格差を利用して利益を上げるビジネスは基本なので、大企業などもやっています。
しかし、個人でも確実にできるのがインドネシアの輸出入ビジネスの特徴です。 具体的なビジネスでは、インドネシアからバイクのパーツや家具を輸入して日本で販売するといったようなものがあります。
日本で「当たり前」のものがインドネシアになくてチャンス
インドネシアはまだ社会が発展していない面があるので、日本にすでに根付いているものがまだインドネシアでは珍しい場合もあります。 日本では当たり前に利用しているのに、まだインドネシアでは未使用なこともよくあります。
たとえば、日本のトイレットペーパーのように柔らかくて品質もよく水に流せるものはインドネシアではあまり見かけません。 日本で普通のクオリティがインドネシアでは高クオリティなのです。 そのため、日本にある普通の物をインドネシアに輸出するだけでも、ビジネスになります。
インドネシアの輸出入ビジネスの難しさ
インドネシアの輸出入ビジネスの難しさには以下のようなものがあります。
- 規制が大変
- 関税が高い傾向がある
- 輸出入の手続きに時間やコストがかかる可能性がある
詳しくみてみましょう。
規制が大変
海外との貿易全般に言えることですが、貿易が禁止されている品目があります。 自分が輸出入ビジネスで取り扱おうと考えているアイテムが規制に引っかからないかどうか考えなければなりません。
インドネシアでどのような製品が輸出入の禁止をされているかは、JETROのホームページで確認できます。
関税が高い傾向がある
インドネシアは国内産業を保護するために、輸入品に対して高い関税をかけています。 一方、国内の燃料や原材料を保護するために、木材やパーム製品に高い輸出関税がかけられています。
また、個人で輸出入ビジネスを行う場合、日用品なども課税の対象になる時もあります。 こうしたリスクがあるということも忘れてはいけません。
輸出入の手続きに時間やコストがかかる可能性がある
インドネシアの通関手続きには時間がかかると言われていましたが、改善傾向にあります。 しかし、通関のチェックは厳しくて証明書の提示を求められたり、記入ミスがあったりすると時間やコストがさらにかかります。
この手続きはインドネシアの法律に基づいているので、まずは法律を理解してから輸出入ビジネスを始めなければなりません。 知識が必要なのも難しさのひとつです。
まとめ
今回はインドネシアの輸出入ビジネスの面白さと難しさについてご紹介しました。
面白さ | 難しさ |
---|---|
アジアン雑貨を輸入可能 | 規制が大変 |
安価に仕入れて高く売れる | 関税が高い傾向がある |
日本の「当たり前」がチャンスになる | 手続きに時間やコストがかかる 可能性がある |
貿易であるため、ルールを理解する必要があったりコストがかかったりすることを忘れてはいけません。 しかし、インドネシアと輸出入ビジネスを行えば、日本では手に入らないものを消費者に提供できたり、反対に日本で使われているものをインドネシアに輸出できたりします。
日本国内でのビジネスでは得られないような経験ができますね。 ぜひ、参考にしてみてください。