現代社会はグローバル化が進んでいるので、どの国も交易が盛んになっています。
特にインドネシアも資源国であり、多くの物を輸出入しています。日本もインドネシアと交流をしており互いに輸出したり輸入しあったりしています。
そんなインドネシアはどういった物品を輸入しているのでしょうか?また一方で日本からインドネシアにはどういった物品が輸出されているのでしょうか?
これらについて今回は詳しく解説します。
インドネシアの輸入品
インドネシア政府統計によると、インドネシアは以下のようなものを輸入しています。
- 機械・機械設備(258.4)
- 鉄鋼(119.5)
- 医療用品(43.5)
(数字は億ドル) それでは順番に解説しましょう。
①機械・機械設備
機械・機械設備は自動車なども機械も該当します。
JETROによると、機械・機械設備とインドネシア政府統計局が表現しているものの中には自動車なども入っており、なおかつ大きな市場規模を占めています。 具体的には、自動車関連は218億ドルほどの輸入規模になっており、多くの割合を占めているのがわかります。
この背景には、インドネシアの豊富な内需消費が関係しています。自動車は多くの人が生活に必要なものとなっていますが、やはり高級品であることに変わりありません。
そこでインドネシア政府は自動車に関しての税制負担を軽減して裕福ではない人々も買えるようになったことも自動車関連の輸入が伸びている要因のひとつです。
②鉄鋼
インドネシアは鉄鋼を多く輸入しています。
その背景には鉄鋼需要が急増していることがあげられます。 自動車などに鉄鋼が使われることはもちろんですが、建物にも鉄鋼が使われています。特にインドネシアはベトナムと並んで東南アジアの中でも建設投資が進んでいる国です。
特に新型コロナウイルスの経済ショックから立ち直って、また建設ラッシュなどが進むと鉄鋼の需要が急増すると言われています。
③医療用品
インドネシアは医療用品の90%を輸入品に頼っていると言われています。
JETROによると、インドネシア国内で生産されている医療用品は血圧計、ベッドといったものに限られています。その一方でレントゲンやMRIなど高度な医療用品はインドネシア国内で生産できる技術力がないので、外国からの輸入に頼っています。
この事態を受けてインドネシア政府は、医療用品の国産化を進める方向を示しています。一方で、高レベルな医療用品を売り込もうと考えている日本企業にとっては売り上げが減少してしまう事態となるので、注意が必要です。
日本からインドネシアへの輸出品
Global Trade Atlasによると、日本からインドネシアへの輸出品には以下のようなものがあります。
- 一般機械(27.4%)
- 輸送用機器(17.5%)
- 鉄鋼(11.3%)
順番に解説します。
①一般機械
日本全体に言えることですが、日本の輸出額として大きな割合を占めているのが、半導体などの製造装置、モーターやエンジンなどの原動機といった一般機械です。
インドネシアに対しても多く輸出がされています。 日本は主に中国に対して一般機械を輸出していますが、インドネシアに対しても行っています。こうした一般機械を製造業などが組み立てて製品化します。
②輸送用機器
日本はインドネシアに対して輸送用機器を輸出しています。
輸送用機器とは、平たく言えば乗り物全般のことです。自動車や船、鉄道といった多くのものがあげられます。 インドネシアで有名となった日本の輸送機器は電車です。ジャカルタでは、JR東日本の205系の中古車両が使われており、日本だと勘違いするくらい日本の車両が走っています。
日本の輸送機器は中古でも現役で走れるくらいレベルの高さを感じられます。
③鉄鋼
日本からインドネシアに対して鉄鋼を輸出しています。
鉄鋼はインドネシア全体でも大きな割合を占める輸入品となっているので、大きく変わるわけではありません。 しかし、日本からインドネシアに対しては高品質な鉄鋼が輸出されています。そのため、インドネシアの製造業にとってもウィンウィンな関係になっていると言われています。
まとめ
今回はインドネシアの輸入品目トップ3と、日本からインドネシアへの輸出品トップ3についてご紹介しました。
項目 | 内容 |
---|---|
インドネシアの輸入品 | 機械・機械設備 鉄鋼 医療用品 |
日本からインドネシアへの輸出品 | 一般機械 輸送用機器 鉄鋼 |
インドネシアは機械や機械設備という名目で自動車を多く輸入しています。
そして、建設ラッシュなどの影響で鉄鋼を多く輸入している状態です。また、インドネシア国産の医療用品が少ないので、輸入品に頼っています。