インドネシアでビジネスを始めてみたいと考えている人が多いです。
インドネシアは豊富な労働力や資源を持っているのでビジネスを始めるには魅力的な場所です。
しかし、インドネシアは日本と違うビジネスの怖さや恐ろしさがあります。
これを克服しなければ、ビジネスも成功しません。
そこで今回はインドネシアでのビジネスリスクとそのリスクヘッジについて10個ほど解説します。
インドネシアでのビジネスリスクとそのリスクヘッジ10選!!
インドネシアでビジネスを行う場合、以下のようなビジネスリスクが存在します。
- 言語の壁がある
- 現地スタッフのマネジメントの失敗
- 気候の違い
- 宗教の違い
- インフラが未発達
- ルールが変わることが多い
- 治安や犯罪のリスク
- コストが向上している
- 外資の規制が厳しい
- 世界規模での競争が発生している
それでは、それぞれのリスクについて詳しい内容とリスクを避ける方法を詳しくみていきましょう。
①言語の壁がある
- リスク:ミスコミュニケーションが発生する
- 解決策:言語面で人材育成、言語に長けた人材を起用
インドネシアではインドネシア語が話されていて、基本的に日本語や英語が通じません。 そのため、まず言葉の壁があるので日本語や英語を理解する人が少ないことと、インドネシア語で説明しなければきちんと細部まで理解してもらえないリスクがあります。
これを解決するために、しっかりと言語面で人材育成、言語に長けた人材を起用することです。たとえば、日本語のわかる人物を会社に起用して、インドネシア人との間でミスコミュニケーションを防ぎましょう。
②現地スタッフのマネジメントの失敗
- リスク:きちんと頼まないと仕事をしない可能性がある
- 解決策:国民性をしっかり理解し、現地スタッフと交流する
インドネシア人が日本人のように行動するとは限りません。「日本人なら言わなくてもやってくれるだろう」と思っていることを現地のスタッフはやってくれないということもよくあります。 これは価値観によるものなので、国が変わればどうしても発生してしまいます。
こうした価値観の違いによる現地スタッフのマネジメントのミスを防ぐためにインドネシアの国民性を知ったり現地スタッフとのコミュニケーションを通じて仕事のへのスタンスを把握したりしましょう。
③気候の違い
- リスク:気候が違うと生活習慣や消費行動も違う
- 解決策:気候が違うと何が日本と異なるか再考を重ねる
インドネシアは日本と気候が全く違います。基本的に春夏秋冬はなく、1年中暑い時期が続きます。 当たり前のように思えるかもしれませんが、気候に合わせて生活習慣も異なるので見落としてしまうとビジネスに失敗します。
極端な話ですが、日本で売られている厚手のコートをインドネシアで販売して失敗するでしょう。
そのため、インドネシアの暑い気候を理解した上でどのような生活を送っているのか、消費行動はどうなっているのかしっかりとシートなどに記述して突き詰めることで見落としを防げるでしょう。
④宗教の違い
- リスク:イスラム教の慣習によって日々の生活が異なる
- 解決策:イスラム教について理解し教徒の生活に触れる
インドネシアはイスラム教の国家です。一方、日本は仏教徒が多いですが無宗教と呼ばれるほど、宗教色はそこまで強くありません。日本と同じような感覚でインドネシアを見てしまうと失敗してしまうかもしれません。
たとえば、イスラム教のインドネシア人は1日5回ほどお祈りしなければなりません。
仕事中でも中断してお祈りをするので、そうした宗教観の違いを理解しないとうまく付き合えません。 対策方法としては、イスラム教の教えやイスラム教徒の暮らしを理解することが1番なので、イスラム教に関する知識を深めたりイスラム教徒のお話を聞くのもよいでしょう。
⑤インフラが未発達
- リスク:渋滞によって遅刻したり物流が混乱したりする
- 解決策:政府による解決を待つか、渋滞を計算して早めに行動する
インドネシアのインフラはまだ未発達です。特にジャカルタは世界でもトップクラスに渋滞を引き起こすことで知られています。人口にインフラが追いついてないことに加えて、インフラそのものの質があまりよくないのが原因です。
このおかげで渋滞に巻き込まれると遅刻してしまったり、物を届けることが遅れたりします。
しかし、解決策としてできることはそれほど多くありません。インフラは政府主導のものなので政府による解決を待ちましょう。個人でもできることは、渋滞を見越して早めに行動することです。
⑥ルールが変わることが多い
- リスク:ルールや法整備がよく変わる
- 解決策:メディアなどで変更をチェックして対応する
インドネシアに限らず、まだ発展中の国々は制度設計が不安定なことが多く、定められたルールもすぐに変更される可能性があります。 その度に事業をルールや法律に基づいて適応させなければなりません。
そのままにしていたら、法律違反で罰せられる可能性もあります。 対策としてルールを安定化することは現実的ではないので、現地のメディアや政府が発信する情報を逐一とチェックして、変更にすぐ対応することが大切です。
⑦治安や犯罪のリスク
- リスク:テロや盗難のリスクがある
- 解決策:保険加入、セキュリティを向上させる
インドネシアは比較的政治が安定して治安も悪くないと言われています。しかし、それでも日本の犯罪率からすればインドネシアの犯罪率は相対的に日本より高いと言えます。 また、過去にジャカルタで爆破テロも度々起こっています。
そのため、従業員が襲われたり会社の機密情報を盗まれたりするリスクがあります。これを避けるために保険にきちんと加入したり、セキュリティもしっかりとした場所に事務所や住居を構えたりする必要があります。
⑧コストが向上している
- リスク:コストが向上して経営難になる
- 解決策:ジャカルタ以外の場所や他の国を考える
インドネシアの魅力のひとつはコストが安いことですが、年々経済成長するにつれて人件費や土地代が上がっています。そのため、思ったほど安さの恩恵を受けていないと落胆するかもしれません。 解決策はいくつかあります。
まず、ジャカルタのコスト向上が著しいのでジャカルタ以外の場所に拠点を置いてコストを下げる方法です。他にはインドネシアの次の安い国の候補を考えながらインドネシアビジネスを成長させて横展開を狙う方法です。
⑨外資の規制が厳しい
- リスク:参入できない業種や外国資本比率のルールがある
- 解決策:事前調査してインドネシアビジネスの専門家に相談する
インドネシアを含む海外の国では、参入してくる外国資本を規制するルールがあります。たとえば、インドネシアでは武器など国防産業に関わる業種や、酒類の製造は禁止されています。 また、業種によっては出資率が定められています。
たとえば、2つ星以下のホテルの外資出資比率は多くて67%です。 これらの規制はインドネシア国内の産業や人材の保護のために仕方ないことかもしれませんが、避けては通れない壁なので事前にしっかりとしたリサーチが必要です。
できればインドネシアのビジネス事情に詳しい人物にアドバイスをもらってビジネスを行うべきでしょう。
⑩世界規模での競争が発生している
- リスク:世界中からインドネシアビジネスに参入してくる
- 解決策:自社の強みを整理して業界でシェアを取る
インドネシアでのビジネスは、日本ではまだマイナーですが伸びしろがあります。そのため、日本以外の国のビジネスパーソンも参入してきます。そういった人々と勝負しなければなりません。
この勝負に負けないために、自社のビジネスの強みを把握して他国のビジネスパーソンからシェアをとってブランドを確立させましょう。
インドネシアで今注目のビジネスe-コマース
まとめ
今回は、インドネシアでのビジネスリスクとそのリスクヘッジ10選をご紹介しました。
- 言語の壁がある
- 現地スタッフのマネジメントの失敗
- 気候の違い
- 宗教の違い
- インフラが未発達
- ルールが変わることが多い
- 治安や犯罪のリスク
- コストが向上している
- 外資の規制が厳しい
- 世界規模での競争が発生している
この他にもビジネスをやっていると新しいリスクに気づくかもしれません。 しかし、これらのビジネスリスクもそうですが、何も手を打てないわけではありません。
何かしらの対策があるので、それを練った上で結果にコミットしましょう。