インドネシアにも税金制度が存在します。

インドネシアで働いたり暮らしたりすると、税金を払わなければなりません。日本でも税金を納める必要はありますが、インドネシアでもその必要性は変わりません。 ではインドネシアでは、どういった税金を納めなければならないのでしょうか。実際に暮らしてみなければ分かりませんよね。

かといって、暮らし始めて戸惑うこともあるかもしれません。 特にインドネシアで何かビジネスを行う場合には、税金制度を詳しく理解していなければビジネスで困るかもしれませんし、最悪の場合、法的な処罰を受ける可能性もあります。

そこで今回はインドネシアで払うべき税金についてご紹介します。

直近10年でのインドネシア経済成長率について

インドネシアの税金制度

インドネシアには以下のような代表的な税金が存在します。

  • 所得税
  • 付加価値税
  • 奢多品販売税
  • 物品勢
  • 印紙税
  • 土地・建物税

それぞれ詳しくみてみましょう。

所得税

インドネシアには法人税が存在します。

JETROによると、法人税率は22%です。 いくつか条件があり、上場会社で株式の4割を公開していれば、19%に変化します。そして、売上高が500億ルピアまでであれば、48億ルピアまでが11%です。また、売上高が48億ルピア以下であれば、毎月の売上高に0.5%の課税です。

ちなみに日本の法人税は、平成28年度改正で23.2%なので若干の違いがあります。また、所得税に関して申告の納期や対象期間なども詳しく決まっているので、JETROなどのサイトを参考にしてしっかりと調べておくとよいでしょう。

付加価値税

インドネシアの付加価値税は、別名でVATとも呼ばれます。

日本の消費税と似ていますが、厳密には異なっています。具体的には、商品やサービスによって税率が異なっているので「付加価値税」という呼び方をしています。 その一方でインドネシアの付加価値税は、基本的に11%になっていて、いくつかの物やサービスで5%から15%で上下します。

また、2025年には付加価値税率は12%に引き上げられる予定です。 一方で日本の消費税は8%から10%なので、ここでも違いが見られます。

奢多品販売税

インドネシアには、奢多品(しゃしひん)販売税があります。奢侈品とは、いわゆる贅沢品のことで、生活必需品ではない嗜好品などのことです。

さらに厳密に定義が決まっており、以下のような条件を満たしているのが奢侈品販売税の対象です。

  • 生活に必ず必要なものではない
  • 消費される分野が限られている
  • 消費するのが高所得者層
  • 消費がステータスシンボルになっている

少し定義として記述すると難しく見えますが、高額所得者がステータス獲得のために購入する物のことです。具体的には電化製品やアルコールなどが該当します。

自動車を例にして税率を見てみると、2億ルピアから2奥5000万ルピアの価格帯の自動車には、15%ほどの税金がかかってきます。しかし、2022年には減税して7.5%にすることも発表されました。 ちなみに、中古車は奢侈品の定義に当たりそうですが、この定義の中に入っていません。

物品税

物品税は、酒やタバコにかかる税金のことです。

株式会社国際協力銀行によると、他の税金と比べて独特な手法で税が課されています。一般的には、物やサービスの価格に対して税率が決まりますが、物品税の場合は以下のようになっています。

  • お酒:1リットルあたりのアルコール度数
  • タバコ:原材料と製法で決まる

印紙税

インドネシアでは印紙税が課されます。

BKPM(Indonesian Investment Coordinating Board)によると、公証証書や土地権利書など特定の書類には3000ルピアから6000ルピアほどの金額が税金としてかかります。 具体的には、以下のような税率になっています。

  • 3000ルピア:記載金額合計が50万ルピア~100万ルピア
  • 6000ルピア:100万ルピアを超える場合

土地・建物税

インドネシアは日本の固定資産税に該当するような土地・建物税があります。

法令・ビジネス情報サイト『NAC』によると、インドネシアはPBBと呼ばれ、基本税率は0.5%です。 そして、課税されることになるのが、物件の市場価格に2割をかけた金額です。一方で 市場価値の高い物件である、10億ルピア以上の場合は4割ほどが課税対象金額となります。

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まとめ

今回インドネシアの税制度についてご紹介しました。

  • 所得税
  • 付加価値税
  • 奢多品販売税
  • 物品勢
  • 印紙税
  • 土地・建物税

今回ご紹介したこれらの税制度は簡単な概要のみです。

個別に税制度を見てみると、もっと細かな税制度が決められています。 日常生活では、そこまでインドネシアの税制度について詳しく調べる必要はありませんが、もしビジネスなどでインドネシアに関わる場合はしっかりとインドネシアの税金制度について理解しなければ困るかもしれません。

ぜひ、この記事を参考にしてインドネシアの税制度について調べてみてください。