eメールは情報伝達を行う、数多くのプロフェッショナルなビジネスの主要な手段として使われており、他の手段に比べても、ほとんど全ての人々がeメールでやり取りを行っていると言っても過言ではありません。
あなたは毎日、会社の上司、取引先の相手、業者、専門分野の人々とeメールでやり取りをしているはずです。
そんなeメールは非常に重要で、eメールの内容が素晴らしければ、ビジネスの成功に結びつきますし、ひどいeメールの内容では、あなたの仕事に悪影響を及ぼし、あなたの事業を余計に遠ざけてしまったりとその評判を落としてしまいます。
それにも関わらず、eメールの形式というのは軽視されがちです。正しい形式でeメールを送れば、受けては読みやすく、答えやすく、反応しやすいものです。
今回は、正しいビジネスメールの形式についてご紹介させて頂きますので、一緒に勉強してみましょう。
素晴らしい内容のビジネスメールとひどいものも、例としてご紹介させて頂きますので、あなた自身のeメールと照らし合わせてみてください。
ビジネスメールの構造
1.受け手に合わせたビジネスメールを選ぶ
eメールの受け手には様々な人々がいます。ですので、全てのビジネスメールに対して、同じ形式や同じ方法で書く必要は必ずしもありません。
ビジネスメールのうちいくつかは、よりフォーマルな形式で構成されますが、例えばあなたが既によく知っている相手に対してビジネスメールを送る場合などには、その形式を崩しても問題ない場合もあります。
またあなたのeメールの内容では、書き出しと結びを選択することができますし、言葉やニュアンス決めることで、をeメールの全体的な印象を表現することができます。
それでは、フォーマルなeメールとインフォーマルなeメールについて、どういう時に使うのが適当なのか一般的なルールに基づいて、説明させて頂きます。
フォーマルなeメールを使う場合:
- あなたの所属する組織で必要とされる場合。
- あなたとメールの受け手がまだお互いに知らない場合。
- メールの受け手の立場や年齢があなたより上、会社の上司や先生にあたる場合。
インフォーマルなeメールを使う場合:
- あなたの所属する組織からの後押しがある場合。(上司や他の人がインフォーマルを使う場合)
- ビジネス関係でお互いに良く知っている同僚や、相手と親しい間柄にある場合。
- 個人的なeメールで、ビジネスやそれ以外のトピックが含まれている場合。
会社によって、フォーマルなスタイルを使用したり、インフォーマルなスタイルを使用したりと様々です。ですので、まずはあなたの会社で求められるスタイルを知ることが大事ですので、もしどちらを使用していいのかわからなかったり、自信がない場合には、フォーマルなスタイルを使用するようしましょう。
2. ビジネスeメールの構造を理解する
他の人と差をつけるために、どのようにしてあなたのビジネスeメールを作成したら良いのでしょうか。良い構造を持つビジネスeメールは、あなたが相手に伝えたいことを、はっきりと相手に伝えることができますし、逆に悪い構造のビジネスeメールは、相手に悪い印象しか与えることができません。
そのためには、全てのビジネスeメールには少なくとも下記にあげる点が含まれていないといけません。
- 題名の欄:あなたからeメールを受け取った相手が先ず最初に見るのが、題名の欄です。この題名しだいで、あなたからのeメールを受け取った相手が、そのeメールを開くかどうかが決まります。専門家によれば、題名の欄は文章を短く端的(6-10の単語)かつ詳細に書くことが理想だということです。
- 挨拶:あなたがeメールの読み手に対して、どのように挨拶を行うかということは、読み手に対してフォーマルなスタイルを取るのか、それともインフォーマルなスタイルを理解するためにとても重要です。
- 本文:あなたが相手に対して一番伝えたい内容を本文に書きますが、本文を書く時にもおさえておかなければいけない、ポイントや結論があります。本文は短い段落にまとめるようにし、1つか2つの短い文章で書きましょう。それに説明文を付け加えて、番号などを使って相手にわかり易いように書きましょう。
- サイン(署名欄):あなたのサインは相手しだいで、フォーマルの場合も、インフォーマルの場合どちらでも可能です。見やすいeメールのサインテンプレートがあれば、あなたを受け取った相手が必要な情報が全て分かるようにできます。Envato Marketでは、あなたのeメールをよりプロフェッショナルに見せるサインを作ることができる、とても役に立つサインのテンプレートが紹介されています。
正しいeメールの形式を利用して、いくつかの本文を使ってまず最初に、どうして今回このeメールを送ったのかを説明しましょう。いくつかの結びの文章では、ビジネスeメールとしての結論を書いて、この部分にも今後のやりとりの方法などについて記載することができます。
今後のやり取りを明確にすることで、eメールを読んだ相手に対して、今後どのようにすれば良いのかを指し示すことができます。
間違いとその修正
3.eメールで一番よくある問題
ビジネスeメールを書くための正しい方法を勉強したことがないという人は、意外に多いのではないでしょうか。結果多くの人が、eメールと一緒に最良のものを書くという気持ちを捨ててしまっているのではないでしょうか。
残念ながら慌てて書いたeメールというのは大抵の場合、書き手の良さを相手に伝えるよりも、書き手の仕事の評判を落とす結果になってしまいます。
ここでは、悪い形式で書かれた2つの例を使って、解説したいと思います。
これからあげる2つの例を見てみて、どこが間違っているのか解説してから、どのように修正した良いのかを説明し、間違っている点を以下にあげさせて頂きます。
フォーマルなeメールの悪い例
- 極端に短い題名:題名に”Stuff”とだけ書かれているだけだと、言葉が短すぎて、何を意図しているのかわかりません。こういう題名の書き方をすると、大抵のeメールシステムにより、『迷惑メール』だと判断されて、迷惑メールボックスなどに転送されてしまいます。
- 挨拶:書き出しの挨拶で、 “Hey”という言葉が書かれていますが、どう考えても文章の冒頭部分に書く言葉としては、失礼な言葉ですし、送り手自身がまだ受け手の人々とは会ったことがないと言っています。
- 本文:このeメールでは、非常に長い1つの段落に本文が書かれていますが、これでは読み手が内容を理解しづらいですし、相手に紹介したい商品などの場合には、目次を作成するなどしないと相手に対して不親切な印象を与えてしまいます。
- 文字の綴りや文法の問題:本文の中には、正しくないフレーズが含まれており、同じような言葉を連続して使用しているものいただけません。また綴りを間違えている単語や、同じ単語を繰り返しているところも間違っています。
- 脆いまたは結びがない:”Catch you on the flip side”という言葉を結びに使用していますが、これではカジュアルすぎて、ビジネスeメールの結びの文章に相応しくありません
- サイン:このeメールには送り手のサインが書かれていないので、これでは受け取った相手は、誰からeメールが送られてきたのかということすら困ってしまいます。
このeメールを受け取った人はほぼ間違いなく、このeメールの送り手の意図を理解することができないでしょうし、送った相手は、常識知らずでで組織で働いている人間だとはとても思われないでしょう。このeメールでは、ビジネス組織を代表するための方法が1つもできていません。
ビジネスの世界ではこのような恥をさらしてしまうだけのeメールはたくさん見受けられますし、eメールを考えることなく素早く書くことができる、ビジネス・プロフェッショナルにとっては不思議なことでもありません。急いで書いたeメールは、これまで例としてご紹介させて頂いたように、多くの問題を抱えているのです。
続いて、インフォーマルなeメールの悪い例をご紹介させて頂きます。何が間違っているのかを以下に解説していきます。
インフォーマルなeメールの悪い例
- 題名:題名に “Get It Together !!!”と書いていますが、言葉も短すぎて何を言いたいのか、訴えたいのかがはっきりしていません。
- 挨拶:インフォーマルなeメールにとってJoe!!!という表現が相応しいかどうかはともかくとして、語尾のエクスクラメーション・マークが必要なく、読み手に対して、怒りや不快さを感じさせています。
- 序文:このeメールには序文に当たる段落がありません。
- 本文:本文は1つの段落に書かれており、”Grrr”と書かれていることで、怒っているように見えますし、こんな言葉は全く必要ありません。
- 結論:結びの文章がありませんので、読み手はこの後一体どうしたらいいのか全くわかりません。サイン:このeメールにはサインもありません
このeメールに関しては単に、その構成が悪いだけではなく、全くプロフェッショナルでないですし、ネガティブな印象しか読み手に与えません。これでは送り手の意志が叶えられことはありえませんし、読み手を怒らしてしまったり、警戒させてしまいます。
4. 正しいビジネスeメールの形式
悪い例のeメールでも、きちんと構造を理解していれば、修正することができますので、
形式と言葉を変えて、先ほどあげた悪い例を修正してみましょう。
フォーマルなeメールの良い例
- 題名:題名はXYZ Project Kickoff Notes and Communication Guidelines と修正されて理想の長さになっています。(6-10単語)また詳細についても、事業名やトピックに変更されています。
- 挨拶:事業チームに宛てていることをきちんと説明した上で挨拶をしています。
- 序文:序文を書くことで、なぜ今回eメールを送っているのかをきちんと読み手に説明しており、“Welcome”という前向きな言葉を使っています。
- 本文:本文は要約された3つの文章にきちんと収められており、その内容も数字を用いて、一目見たら分かるように書かれています
- 結論:結びの言葉として、 “Let me know if you have any quastions.”という表現を用いて、読み手が今後何をすれば良いのかを簡潔に説明しています。
- サイン:サインの欄に、送り手の役職も一緒に書き加えることで、送り手が事業のリーダーを務めているということが、読み手にもわかるようになっています。
修正された後のeメールこそが、それぞれの組織が誇るビジネス・コミニケーションとなり、プロフェッショナルのeメール形式に沿って、推敲されたものです。その意図をはっきりと伝えてビジネスとして要約しています。
インフォーマルのeメールの良い例
- 題名:題名がXYZ Project Status Needed,Please Replyに変えられており、詳細で変に訴える様子がありません。また、”Please Reply”や”Response Needed”とうフレーズを加えることで、読み手から返事をもらえる可能性を高めており、この方法は専門家も認める方法の1つです。
- 挨拶: “Hai”という言葉に変えることで、eメール全体の印象を柔らかくしており、読み手の警戒心を解くことができます。
- 序文:2つの文章で、端的にeメールを送った意図を説明しています。
- 本文:非常に親近感が持てるような物言いをしており、あくまでも事業再開が目的だと伝え、読み手を怒らせるような表現は使っていません。
- 結論:読み手から返信がもらえるよう心がけています。
- サイン:インフォーマル・ビジネスの世界では、シンプルなサインで十分です。
これまでご紹介させて頂いた通り、より丁寧な言葉や形式は読み手を前向きな気持ちにさせることができるので、返事をもらえる可能性が高くなりますし、問題解決にも取り組みやすくなります。
5. eメールで発生する問題を避ける方法
それでは、どうしたらeメールで発生する問題を避けることができるのでしょうか。それは計画を検討して、正しいビジネスeメールの形式を理解した上で、あなたのビジネスにおける評判を害することなく、あなたの意図を伝えるeメールを書くことです。
正しいビジネスeメールを書くための4つのポイントを以下にあげます。
- 慌てないこと。慌てているときにeメールを書くと、どうしても正しい形式でなく、悪い例のeメールを書いてしまいがちです。eメールを書くときには、落ち着いて書ける時間を確保して、正しい形式で毎回eメールを書けるようにしましょう。
- 感情的にならないこと。あなたが怒っている状態で、いい内容のeメールを送ることはできませんので、心が落ち着くまで一旦待ちましょう。
- 要約すること。端的な文章と段落を使い、目次や番号も使いましょう。
- 見直すこと。eメールを書いたら、もう1度確認しましょう。タイプミスや文法の間違いやその他の間違いがないか、eメールの最初から最後まで、隅々までよく調べましょう。
知ってると知らないのでは全く違う!インドネシアでのビジネスメール気の利いた書き出しとは
インドネシアでビジネスメールのやりとりをしていると、その相手の業種により様々な構成のeメールが送られてきます。
政治・経済・工業・農業・漁業・観光業などなど数え上げればきりがありませんが、これらの業種によっても、今回ご紹介させて頂いた構成が変わってきます。まだなれずに自信を持ってインドネシアでビジネスメールを書けない時には、思い切って相手の構成を『お手本』として模倣してしまうのもひとつの方法です。
色々な業種の色々なひとのビジネスメールの手法を見てみて、これはいいなと思ったものを抽出して自分自身のビジネスメールにその方法を生かすのです。
それら人々の経験・知識・性格によっても使われる言葉・表現・慣用句が変わりますので、非常に興味深いですし、かならずあなたのビジネスメールのスキルアップに貢献するはずです。
あなたのビジネスのeメールの質が、あなたのビジネスを成功に導くのか、もしくはあなたの会社に損害を与えてしまうのかの分かれ道です。それを念頭に置いた上で、あなたのeメールに、どのような言葉や構成にしていくかよく検討しましょう。
あなたのeメールは非常に重要:効率よく仕事を行うために常に目標を見据えて、あなたの全てのビジネスのeメールを書くようにしましょう。効果的なビジネスのeメールを書けるようになるためのキーポイントは、今回ご紹介させて頂いた内容を、最初から見直すことです。