現代では、eメールや電子レターを通しての情報伝達は当たり前になっています。情報伝達はその速さと簡単さから、個人から仕事のプロフェッショナルまで多くの人に選ばれているのがその理由です。
eメールで情報伝達を行うのは当然、直接コミニケーションを取る場合とは異なります。あなたが誰かと直接会話をする場合、あなたの意図や目的をその人に伝えることは、それほど困難ではないはずですし、比較的容易に、礼儀正しい態度を相手に伝えることも可能です。
ただし、eメールを使う場合にはこのようにいきません。礼儀正しい態度を伝えるのも、直接コミニケーションを取る時のように簡単にはできません。
それは直接コミニケーションを取る時は、顔の表情と口頭で相手に伝えたり、手・仕草・言葉で表現ができます。
しかしeメールの時は、あなたが書いた文章だけが頼りになります。これが書いたもので相手に情報伝達をする時の弱点の1つであり、その人の感情や表現をはっきりと確実に伝えることができません。
eメールを書くことは、同意書を書くことと同じで、当然注意しなければいけないポイントがあります。ましてやあなたが、仕事の用事でeメールを送る時にはなおさらで、相手に対しての礼儀正しさを守るために、eメールを書くときのポイントに注意しなければいけません。
eメールの構造自体は通常、挨拶、序文、本文、締めの文章で構成されています。
挨拶、序文、本文については、おそらくあなたは既に良くご存知なのではないでしょうか。しかい締めの文章については、eメールの主要部分ではありませんが、eメールを受け取った相手に感謝の気持ちが伝わるよう、礼儀正しくeメールを締めなければいけません。
あなたが誰かと直接コミニケーションを取る時に会話を締めなければいけませんが、eメールも同じで、何の社交辞令もなしに、突如会話を終わりにするなんてことはしませんよね。もしそんなことをしてしまったら、相手はあなたのことを大変失礼だと感じるはずです。
eメールを締める時の礼儀正しい方法について解説させて頂きたいと思います。
締めの文章のポイント
1.あなたとeメールを受け取る相手の関係性
eメール書くときには常に、eメールを受け取る相手のことを意識して注意するようにしましょう。このポイントはあなたの文法を左右するほど大切です。
2.仕事に相応しくない文章は使わない
eメールの中であなたが使う文章が、礼儀正しいかどうか常に注意しましょう。
eメールでは、あなたのしぐさ、表情で様子を表現することができる口頭の時とは違うのだということをしっかりと覚えておきましょう。間違って相手を傷つけてしまったり、失礼だと受け取られることのないように、じっくりとよく考えてから言葉を選択しましょう。
3.eメールの内容に注意をする
eメールの内容をよく知ったり、コンセプトを理解することがeメールの締めの言葉を決めるポイントになります。
4.始めの挨拶と締めの文章を関連させる
良いeメールというのは、始めの挨拶と締めの文章が上手に繋がっており、お互いに関連していると言えます。極端な例ですが、始めの挨拶で “Dear” と使っておきながら、締めの文章で “Adios”を使っては、お互いに全く関連性がなくて変ですよね。
5.締めのポイント
前述した通り、あなたが誰に対してeメールを送るのかがポイントになります。親しい友人や家族に送るのであれば、あまり気を使わなくても問題ありません。ただしビジネスなど仕事が関係する場合には、フォーマルな文章を使わなければいけません。
6.名前(フルネーム)
このポイントはフォーマルなeメールを送る時にも有効ですので、eメールの締めの文章の下には、あなたのフルネームを必ず書きましょう。
7.会社名と役職
あなたの会社名と役職は公式なeメール送る時に必要になりますし、あなたの会社以外の人にeメールを送る時にも必要になります。このポイントにより、あなたがeメールを送った相手が、あなたの会社内での立場や権限を知ることができます。
8.連絡先
あなたの電話番号を書いておきましょう。その番号については、基本はあなたの個人用の電話番号ではなく、会社用の電話番号が望ましいですが、会社用の電話番号がない場合には、個人用の電話番号を書きましょう。
締めの言葉実例集
礼儀正しく文章を締めるための方法はたくさんあり、主に仕事で使うための締めの文章を下記にあげます。
『成功をお祈りします』Best wishes (semoga sukses).
相手に対して温かい印象を与えて、かと言ってなれなれし過ぎない感じの文章ですので、仕事のeメールでも使うことができます。ただし、あなたのeメールの文章の内容とスタイルにも注意して、eメールの内容と締めの文章が矛盾しないように気をつけましょう。
『温かい挨拶』Kind regards / Warm regards (salam hangat).
“Regards”という言葉よりもこちらのほうが好意的で温かい印象があります。公式なeメールでも使うことができますし、相手に対して歩み寄りたいという気持ちが伝わります。
『挨拶』Regards / Best regards (salam).
この言葉を使うと、あなたがeメールを受け取った相手が、前向きで嬉しい気持ちでいるだろうと感じているという印象を相手に与えます。
似ている言葉に “best”, “regards” または“best regards” という締めの文章がありますが、こちらですとよりフォーマルな印象が出るため、ビジネスや正式な書類で、あなたがまだそんなに知り合いでない相手にでも使うことができます。
“warm regards”を使えば少し砕けたセミフォーマルな感じになります。
この締めの挨拶は、少しよそよそしい、距離を置きたいという感じがありますが、公式なeメールでもよく使われています。ですので、もう少し砕けた表現をしたい時には、また別のバージョンの “Regards” を使うこともできます。
『敬意を表して』Sincerely / sincerely yours / yours sincerely (hormat kami).
この締めの文章は、正式な手紙の中でも頻繁に使われています。もちろんそれはこの締めの言葉が良い意味を持っているからです。この締めの文章は、手紙やeメールを書いた人の誠意を強調して相手に伝えることができます。
この文章はどのような状況でも使うことができ、あなたが相手のことをよく知らない時や、公式・通常の場合どちらでも使うことができます。
もしあなたが “cover letter” を書く時であれば “sincerely”という言葉で締めるのは最も適当です。この締めの言葉は、eメールでも使えますが、堅い、公式な印象がありますので、相手をよく知っている関係の場合には少し堅苦しく感じるかも知れません。
『ありがとうございます』Thank you / thanks (terima kasih).
シンプルですが、あなたがeメールで本当に感謝の気持ちを伝えたい時には、一言 “Thanks もしくは、
“Thank you” と書けば、相手に対してビジネス的にも良い印象を与えることができます。またポイントとして、 “Thanks in advance” “thanks” や “thank you”の表現を使えば、あなたが近い将来において希望を持っているということを相手に伝えることができます。
ただし、もしあなたがeメールの中で、期待しているということを相手に伝えたくない場合には、他の表現を使いましょう。
『最高のものになりますように』Best / All best / All the best (semoga yang terbaik)
best, all best, all the bestや best wishesであなたの文章を締める場合、 将来において素晴らしい出来事だけが起こることを、あなたが願っているのだというふうに相手に伝わります。
この締めの文章はsincerelyのようにそれほどフォーマルではありませんが、ある程度礼儀正しいので、セミフォーマルレベルで使うことができますし、あなたのビジネス仲間や友達に使っても問題ありません。
最も感謝が伝わるインドネシア流ビジネスメールの締め
インドネシアでビジネスをしている場合、どうしてもまだ、インドネシアの言葉や文化・習慣に慣れないうちは今回ご紹介させて頂いた、英語での締めの文章の常套句を使えば問題ないと思いますし、十分相手にあなたの感謝の気持ちは伝わると思います。
ただし、インドネシアにはインドネシア語という独自の言語があり、インドネシアの人々にとって英語はあくまでも外国語です。
日本人が日本に住んでいる外国人から日本語で話しかけられたり、日本語の文章を受け取ったら嬉しく感じるのと同じように、私たちがインドネシア語を使って文章を書けば、インドネシアの人々もとても喜びます。
自分たちの国の言葉を使ってもらえた=リスペクトしてもらえたと素直に感じるものなのです。