インドネシアから日本に多くの品物が輸入されています。
日本とインドネシアは人的交流も盛んであり、どちらの国にとっても必要なパートナー国となっています。最近ではベトナムからの技能実習生が日本で働いていて、日本経済の一翼を担っています。
その一方で、やはり物の交流も盛んであるのは間違いではありません。インドネシアについて学習をしていたり、ビジネスを考えていたりすると物のやり取りを把握することも大事ですよね。そこで今回はインドネシアからの輸入品トップ5をご紹介します。
インドネシアと日本の貿易
UNCTADの統計によると、インドネシアと日本の貿易の規模は以下のようになっています。
- 輸入:216億ドル
- 輸出:158億ドル
インドネシアから日本に輸入される規模の方が、輸出より大きいことがわかります。
インドネシアは資源国なので他国に資源を輸出することで外貨を獲得しています。 一方で日本からの輸出は機械や輸送用品など工業製品が多めです。特に日本の中古車や中古の電車がインドネシアでも走っていることはよく聞きますね。
ジャカルタの街をJRの車両が走っていることはとても有名でインターネットでも話題になっています。 それでは、その輸出を上回る、インドネシアからの輸入品にはどういったものがあるのか詳しく見てみましょう。
インドネシアから日本への輸入品トップ5
財務省 貿易統計を基にGD Freak!が作成したグラフによると、2021年のインドネシアから日本に輸入されている物のトップ5は以下のようになっています。
- 原材料(非食用,非鉱物燃料):25.9%
- 鉱物燃料及び潤滑油等:20.3%
- 機械及び輸送用機器:16.5%
- 原料別製品:13.1%
- 雑製品:9.9%
それでは順番に詳しく見てみましょう。
原材料(非食用,非鉱物燃料):25.9%
インドネシアから日本への輸入品として最も多いのが、原材料(非食用,非鉱物燃料)です。
全体の25.9%なので、1/4程度を占めています。 原材料のうち、食用や鉱物燃料を除いたものが大半を占めています。原材料として有名なものは、木材などです。 ちなみに、グラフによっては鉱物性燃料として括って非食用と分けて考える場合もあります。
鉱物性燃料として括れば、全体の3割程度を占める計算になります。
鉱物燃料及び潤滑油等:20.3%
インドネシアから日本への輸入品として2つめに多いのが、鉱物燃料及び潤滑油等です。
全体の20.3%なので、1/5程度を占めています。 インドネシアは鉱物資源量が豊富な国として知られています。『World Metal Statistics Yearbook 2009』によれば、錫鉱石が世界第2位、ニッケル鉱石が世界第5位という世界でもトップクラスの鉱物資源国に位置付けられています。
そのため、インドネシアから日本に多く鉱物が輸出されています。 一方でインドネシアの潤滑油市場も伸びています。これは世界的にものづくりのために潤滑油の需要が増えているからです。エンジンオイルやギアオイルなどに使用されます。
ちなみに、日本の出光産業はインドネシアで潤滑油の生産に力を入れており、2019年に潤滑油の生産工場を新しくインドネシアに建設しており、潤滑油のグローバルサプライヤーとしての地位を獲得しています。
機械及び輸送用機器:16.5%
インドネシアから日本への輸入品として3つめに多いのが、機械及び輸送用機器です。全体の16.5%を占めています。 戦後から2000年にかけて、機械及び輸送用機器がここまでの割合を占めることはありませんでした。その背景には、インドネシアの工業化があります。
インドネシアでは、2000年以降、工業化が進んで機械・電機製品などを含めた工業製品の割合が高まっています。 ちなみに、逆に日本の中古車や中古の船がインドネシアに輸出されていることも有名です。
原料別製品:13.1%
インドネシアから日本への輸入品として4つめに多いのが、原料別製品です。全体の13.1%を占めています。 織物用糸や繊維製品などといった原料となるような製品が輸入されています。
雑製品:9.9%
インドネシアから日本への輸入品として4つめに多いのが雑製品です。全体の9.9%を占めています。 雑製品なので、カテゴリ分けに振られることがないような細かな製品たちが輸入されているということです。
まとめ
今回はインドネシアからの輸入品をご紹介しました。
- 原材料(非食用,非鉱物燃料):25.9%
- 鉱物燃料及び潤滑油等:20.3%
- 機械及び輸送用機器:16.5%
- 原料別製品:13.1%
- 雑製品:9.9%
インドネシアと日本の貿易は盛んですが、輸出よりも輸入額の方が大きいです。
そして、インドネシアの資源を生かした原材料や鉱物などの輸入が目立ちます。特に鉱物やエネルギーは世界にとっても日本にとっても重要な意味があります。
ぜひ、こちらの記事を参考にして、日本とインドネシアの貿易に関する知識を深めてみてください。